PDC 2009 (Nov.18)
PDC09 も本番2日目です(私は3日目ですが)、今日もキーノートがありました。今日、参加したセッションは以下の通りです。
- キーノート
- BOF Developers on Better Design, User Experience and Why It Matters
- CL34 Media Foundation: Supporting Hardware Codecs and Cameras
- CL15 Modern 3D Graphics Using Windows 7 and Direct3D 11 Hardware
- FT07 The State of Parallel Programming
- CL12 Developing with the Windows API Code Pack for Microsoft .NET Framework
キーノート
ウルトラセブンのテーマソングとともに現れたSteven SinofskyがIE9について、HTML5, JavaScriptの高速化、Direct2D・DirectWriteの使用などをアナウンスしましたが、PDC09の参加者(社員は除く)にWindows 7 が乗ったAcerのマルチタッチ ノートPCを無料で配布するというビッグニュースにかき消されてしまいました(写真は捨てられた箱)。
次にScott Guthrieが Silverlight 4 Betaのアナウンスをしました。Silverlight.net からダウンロードできます。
最後に Kurt DelBene が Office 2010 と Sharepoint 2010 のベータをアナウンスしました。https://www.microsoft.com/2010/ja からダウンロードできます(日本語版)。Sharepoint 2010 は Visual Studio 2010 とちゃんと統合され、F5キーでちゃんとサーバーで実行できると言うと、会場は拍手喝采でした。これまでかなり大変だったんですね。それ以外にも Duet Enteprise for Sharepoint and SAP や Outlook Social Connector もアナウンスされました。最後にMIX10についても言及されていました。
Developers on Better Design, User Experience and Why It Matters
BOF(Bird of Feather)でした。最初のお題は以下のように書いてありましたが、みんなが意見を言い合うので結局進まず、①だけで終わりました。
- Best and Worst UX Experience? What can we learn?
- The UX ROI
- Building Better UX Teams)
UCD(ユーザー中心設計)や Expression Blend の SketchFlowの話になったのですが、私がペルソナの話が聞きたいと振ったところ、100名くらいの参加者の5・6名がペルソナを使ったことがあると答え、ペルソナで盛り上がりました。そのあと開発者とデザイナーの仕事などの話で終わりました。テーマの割に1時間では時間が少なかったようです。
Media Foundation: Supporting Hardware Codecs and Cameras
講演者の Stan Pennington は以前からよく知っていたので楽しみだったのですが、広い部屋に参加者が10名程度しかいなくてかわいそうでした。ランチセッションでネイティブWin32の話だから、少ないとは思いましたが...
Windows のメディア インフラは以下の通り
- Video for Windows
- DirectShow
- Windows Media Format SDK
- Media Foundation
MSがMFを使う理由
- ストリームオブジェクト(IStream)
- 接続性とデータフロー
- より良いスレッド制御
- 制約のあるコンポーネントとトポロジー
MFの機能
- COM
- C++
- Vista
- Windows 7
- Source Reader, Sink Writer, Transcode API, Asynchronous MFT, HW Accerelation
ハードウェア コーデック ライセンス プログラム
- ビデオ コーデックとビデオ プロセッサーのみ
- WME用のインボックスMDTコーデック
- wmal@microsoft.comにメールしてください。
- 2種類のコードタイプ Transcode only, General
- 正しい MF属性の設定が必要、MFTはハードウェアデータフローが使える
Media Foundationのブログ https://blogs.msdn.com/mf/
Modern 3D Graphics Using Windows 7 and Direct3D 11 Hardware
Agenda
- Windows 7 Direct3D レビュー
- Direct3D 10 レビュー
- Expanding Reach: D3D10Level9 & WARP
- HLSL & Shader
- D3D11
- マルチスレッド
- テセレーション
Direct3D 10 パイプライン
入力アセンブリー⇒頂点シェーダー⇒ジオメトリーシェーダー⇒ラスタらいざー⇒ピクセルシェーダー⇒出力合成
Direct3D10 Level9 フィーチャーレベル Level9_2, Level9_1, Level9_1, WARP
Direct3D 11 デザインゴール
- 非同期リソース ロード
- マルチスレッド 描画と状態変更
- デバイスとコンテキスト、3つのコンテキスト:デバイス、直接コンテキスト、繰り延べコンテキスト
- 状態継承
- Direct3D 11 APIは D3D10ハードウェアとドライバでも利用可能
- VistaとWinodows 7で利用可能
Direct3D 11 テセレーションは、Bezier, NURBS, 動的・静的テセレーション、変位、再分割に使える
FBXフォーマット
Windows Vistaでの性能更新 https://support.microsoft.com/kb/971644
The State of Parallel Programming
この講演者の Burton Smith は Microsoft のフェローで並列コンピューティングの第一人者として有名な方のようです。大学の授業のようで非常に難しかったです。
結論
- 関数型言語とトランザクション メモリーはより高いレベルの並列プログラミングを実現する
- 分離とアトミックの効率的な実装が重要
- アーキテクチャがこれらの助けになるはずだ
- フォンノイマン モデルは近々置き換えられるだろう
Developing with the Windows API Code Pack for Microsoft .NET Framework
Windows API Code Packの使い方をサンプルを使って紹介していました、
アナウンス:バージョン1.0.1 に更新されたそうです
Ask the Expert
午後6個半から開催された Ask the Expertは、Microsoftの様々なテクノロジーの専門家(講演者など)とテーブルを囲んでディスカッションできる時間です。これも日本人にはちょっと難しいイベントでしたが、ビールと軽食が出ました。
【追記】各セッションのビデオへのリンクを追加しました