Plan for information management policy in SharePoint Server
適用対象:2016 2019 Subscription Edition SharePoint in Microsoft 365
情報管理ポリシーは、コンテンツ タイプに関する一連のルールです。 ポリシー内の各ルールは、1 つのポリシー機能になります。 たとえば、情報管理ポリシー機能で、コンテンツ タイプを保持する期間を指定したり、ドキュメント監査を実行したりできます。 情報管理ポリシーによって、組織の情報にアクセスできるユーザー、そのユーザーが実行できる操作、および情報を保持する期間を制御できます。
情報管理ポリシーとポリシー機能
注:
この記事では、ポリシーという用語は、特に指定がない限り、情報管理ポリシーのことを指します。
記録を保持する必要性など、組織が法律で定められた基準に準拠するためにポリシーを実装できます。 たとえば、法律上推奨されるガイドラインに従って従業員記録が処理されるように組織で使用する人事ポリシーには、以下のポリシー機能を含めることができます。
監査。各従業員に関連する文書の編集および表示履歴を記録する機能。
保持。不必要に長い期間、進行中の作業コンテンツが保持されないようにする機能。
機密性の高い従業員関連のドキュメントがセキュリティで保護されたプリンターでのみ印刷されるように、印刷制限。 これは、SharePoint Server オブジェクト モデルを使用して実装するか、サード パーティのソフトウェア ベンダーから取得する必要があるカスタム ポリシー機能の例であることに注意してください。
ポリシー機能は、SharePoint Server で実行されるプログラムとして実装されます。 これらはサーバー管理者が有効にして構成でき、有効にすると、サイト管理者がポリシーを定義するために使用できます。 SharePoint Server には、コンテンツの管理に役立つポリシー機能が含まれています。 SharePoint Server オブジェクト モデルを使用すると、一意のエンタープライズ ニーズを満たすカスタム ポリシー機能を設計およびインストールできます。
組織が SharePoint Server と共に Office クライアント アプリケーションを使用する場合、ポリシーはサーバーとクライアント アプリケーションの両方に適用されます。 これは透過的に行われます。ドキュメントに適用されるポリシー機能は、ドキュメントに関連付けられているポリシー ステートメントで説明されており、ポリシー対応アプリケーションでは、ユーザーがドキュメントのポリシーに違反するタスクを実行できないようにします。
ポリシーを実装するには、そのポリシーをサイト内のコンテンツ タイプ、ライブラリ、またはリストと関連付けます。
以下のいずれかの方法で、ポリシーをライブラリ、リスト、またはコンテンツ タイプと関連付けることができます。
ポリシー機能をサイト コレクション ポリシーと関連付け、そのポリシーをコンテンツ タイプ、またはリストかライブラリと関連付けます。 サイト コレクションの最上位サイトには、最上位サイトの管理者が新規ポリシーを作成できるサイト コレクション ポリシー ギャラリーが含まれます。 サイト コレクション ポリシーを作成した後、他のサイト コレクションの管理者がポリシーをそれらのサイト コレクション ポリシー ギャラリーにインポートできるように、そのポリシーをエクスポートできます。 これにより、組織全体でポリシーを標準化できます。
サイト コレクション ポリシーがコンテンツ タイプに関連付けられていて、またそのコンテンツ タイプがリストまたはライブラリに関連付けられている場合、リストまたはライブラリの所有者はそのリストまたはライブラリのサイト コレクション ポリシーを変更できません。 これにより、コンテンツ タイプに割り当てられているポリシーがサイト階層の各レベルに適用されることを保証できます。
一連のポリシー機能をコンテンツ タイプに直接関連付け、それからそのコンテンツ タイプを 1 つ以上のリストまたはライブラリに追加します。 この方法を使用して作成されたポリシーがサイト コレクション全体で使用されるようにするには、ポリシーを最上位レベルのサイト コレクションのサイト コンテンツ タイプ ギャラリーにあるコンテンツ タイプに関連付けます。 その結果、サイト コレクションのそのコンテンツ タイプのすべてのアイテム、および元のコンテンツ タイプから継承するコンテンツ タイプのすべてのアイテムにポリシーが適用されます。 ポリシーをコンテンツ タイプに関連付けるこの方法を使用する場合、この方法で作成されたポリシーはエクスポートできないため、他のサイト コレクションで再使用することが難しくなります。
注:
サイト コレクションで使用されるポリシーをより厳密に制御するために、サイト コレクションの管理者は、コンテンツ タイプにポリシー機能を直接設定する機能を無効にできます。 コンテンツ タイプでのポリシー機能の設定を制限すると、コンテンツ タイプ デザイナーはサイト コレクション ポリシー ギャラリーからのポリシーのみをコンテンツ タイプに関連付けることができます。
一連のポリシー機能をリストまたはライブラリに直接関連付けます。 リストまたはライブラリが複数のコンテンツ タイプをサポートしていない場合にのみ、この方法を使用できます。 ポリシーを作成するこの方法は、単一のリストまたはライブラリに適用する狭義のポリシーにしか使用できません。
注:
サイト コレクションで使用されるポリシーをより厳密に制御するために、サイト コレクションの管理者は、ライブラリにポリシー機能を直接設定する機能を無効にできます。 ライブラリでのポリシー機能の設定を制限すると、コンテンツ タイプ デザイナーはサイト コレクション ポリシー ギャラリーからのポリシーのみをライブラリに関連付けることができます。
情報管理ポリシーの Office システム アプリケーションとの統合
SharePoint Server 情報管理ポリシーは、Office クライアント アプリケーションにエクスポートされます。 サーバー上で情報管理ポリシーを構成すると、ドキュメントに適用されるポリシーについてインフォメーション ワーカーに通知するポリシー ステートメントを記述できます。 たとえば、ポリシー ステートメントによって、特定の時間が経過した後にドキュメントを削除すること、またはドキュメントに社外秘の機密情報が含まれることを示すことがあります。 インフォメーション ワーカーがポリシーに関するより詳細な情報を必要とする場合、ステートメントに連絡先を含めることもあります。
カスタム ポリシー機能は、Office クライアント アプリケーションに統合できます。 ただし、Office クライアント アプリケーションから使用できるようにするポリシー固有の動作を実装する必要があります。また、アドインなどのメカニズムを使用してこれらの動作をクライアント コンピューターにインストールして、Office クライアント アプリケーションから使用できるようにする方法をユーザーに提供する必要があります。 たとえば、コンテンツ タイプの印刷に使用できるプリンターを制限するカスタム ポリシー機能を実装する場合、これらのアプリケーションから制限を適用するには、Microsoft Office クライアント アプリケーション用のカスタム アドインを提供する必要があります。
SharePoint Server で使用可能なポリシー機能
このセクションでは、SharePoint Server に含まれるポリシー機能について説明します。
保持 保持ポリシー機能によって、各ステージの終わりに発生するアクションを指定して保持ステージを定義できます。 たとえば、ドキュメントが作成されてから 1 年後、すべての以前のバージョンのドキュメントを削除し、ドキュメントが作成されてから 5 年後、ドキュメントをレコードとして宣言するという 2 段階の保持ポリシーを特定のライブラリのすべてのドキュメントに定義できます。
ステージの終わりに発生するアクションには、以下が含まれます。
アイテムの Recycle Bin への移動
アイテムの完全な削除
アイテムの別の場所への転送
ワークフローの開始
次のステージにスキップ
アイテムをレコードとして宣言
アイテムの以前のすべての下書きの削除
アイテムの以前のすべてのバージョンの削除
監査 監査ポリシー機能は、ドキュメントおよびリスト アイテムで実行されたイベントおよび操作をログに記録します。 監査を構成して、以下のようなイベントをログに記録できます。
ドキュメントまたはアイテムの編集
ドキュメントまたはアイテムの表示
ドキュメントのチェックインまたはチェックアウト
ドキュメントまたはアイテムの権限の変更
ドキュメントまたはアイテムの削除
ラベル ラベル ポリシー機能は、ドキュメントのタイプまたはリスト アイテムのタイプに関連付けるラベルを指定します。 ラベルは、指定したプロパティおよび書式設定に基づいて SharePoint Server が生成する検索可能テキスト領域です。 たとえば、法律事務所では、法律案件に関連するドキュメントに、顧客の名前、案件番号、およびその案件に割り当てられた弁護士を含めたラベルを付すことができます。 ラベルは、印刷したコピーのドキュメント プロパティを表示する手段としてドキュメントの印刷版で特に役立ちます。 ドキュメントのラベルの使用と同様、ラベルをリスト アイテムに関連付け、リストのビューにそのラベルを含めることができます。
注:
ラベル ポリシー機能は廃止され、SharePoint Server 2013 または SharePoint Server 2016 では使用できなくなりました。
バーコード バーコード ポリシー機能を使用すると、ドキュメントの一意の識別子の値を作成し、その値のバーコード イメージをドキュメントに挿入することで、ドキュメントの物理的なコピーを追跡できます。 既定では、バーコードは共通コード 39 標準 (ANSI/AIM BC1-1995、コード 39) に準拠しており、ポリシー オブジェクト モデルを使用して他のバーコード プロバイダーをプラグインできます。
ドキュメント ポリシーの計画
ソリューションのポリシーを計画するときは、まず組織全体のポリシーのニーズを決定し、そのニーズを満たすようにサイト コレクション ポリシーを設計し、関連するすべてのサイト コレクションのサイト コレクション ポリシー ギャラリーに含めるためのポリシーを配布します。 これには、カスタム ポリシー機能の計画が必要になる場合があります。 ポリシーでカスタム ポリシーの機能とリソースが必要な場合は、ソリューションが使用されているすべてのサーバー ファームにそれらの機能とリソースをインストールして有効にする必要があることに注意してください。
組織全体にわたるポリシーの一般的な例として、組織の部門をまたぐ製品仕様の監査および保持におけるベスト プラクティスを促進するために設計されたポリシーがあります。 製品仕様が一貫して監査および保持されるようにするため、すべての製品仕様に適用されるように単一のサイト コレクション ポリシーを設計します。 サイト コレクション ポリシーを設計およびテストした後、そのポリシーをエクスポートして、製品仕様が格納されている他のサイト コレクションのサイト コレクション ポリシー ギャラリーにインポートします。 その後、さまざまなサイト コレクションのすべての製品仕様のコンテンツ タイプにそのポリシーを関連付け、ポリシーをすべての製品仕様に適用します。
関連項目
この記事の Microsoft 365 バージョンの SharePoint については、「 情報管理ポリシーの作成と適用」を参照してください。