次の方法で共有


Dapr OSS から Azure Kubernetes Service(AKS) 用 Dapr 拡張機能に移行する

この記事では、Dapr OSS から AKS 用 Dapr 拡張機能に移行する方法について説明します。

次のいずれかにより、Dapr OSS によって作成された Kubernetes リソースを使用および管理するように Dapr 拡張機能を構成できます。

詳しくは、AKS 用 Dapr 拡張機能の概要に関する記事をご覧ください。

既存の Dapr インストールを確認する

Dapr 拡張機能をインストールすると、拡張機能によって、クラスター上に既存の Dapr インストールがあるかどうかがチェックされます。 Dapr が存在する場合、拡張機能は Dapr OSS によって作成された Kubernetes リソースを使用および管理します。

  1. helm list -A コマンドを使って現在の Dapr インストールの詳細を一覧表示し、出力から Dapr のリリース名と名前空間を保存します。

    helm list -A
    
  2. 次ように求められたら、Helm のリリース名と名前空間を (helm list -A から) 入力します。

    Enter the Helm release name for Dapr, or press Enter to use the default name [dapr]:
    Enter the namespace where Dapr is installed, or press Enter to use the default namespace [dapr-system]:
    

--configuration-settings を使用して既存の Dapr インストールを構成する

Dapr 拡張機能を作成するとき、--configuration-settings フラグを使って、Dapr OSS によって作成された Kubernetes リソースを使用および管理するように拡張機能を構成できます。

  1. helm list -A コマンドを使って現在の Dapr インストールの詳細を一覧表示し、出力から Dapr のリリース名と名前空間を保存します。

    helm list -A
    
  2. az k8s-extension create を使って Dapr 拡張機能を作成し、--configuration-settings フラグを使って Dapr のリリース名と名前空間を設定します。

    az k8s-extension create --cluster-type managedClusters \
    --cluster-name myAKSCluster \
    --resource-group myResourceGroup \
    --name dapr \
    --extension-type Microsoft.Dapr \
    --configuration-settings "existingDaprReleaseName=dapr" \
    --configuration-settings "existingDaprReleaseNamespace=dapr-system"
    

HA モードまたは配置サービスの設定を更新する

既存の Dapr インストールの上に Dapr 拡張機能をインストールすると、次のメッセージが表示されます。

The extension will be installed on your existing Dapr installation. Note, if you have updated the default values for global.ha.* or dapr_placement.* in your existing Dapr installation, you must provide them in the configuration settings. Failing to do so will result in an error, since Helm upgrade will try to modify the StatefulSet. See <link> for more information.

Kubernetes では、StatefulSets の限られたフィールドにだけパッチを適用できます。 HA モードまたは配置サービスのいずれかの設定が構成されている場合、アップグレードは失敗します。 HA モードまたは配置サービスの設定を更新するには、ステートフル セットを削除してから HA モードを更新する必要があります。

  1. kubectl delete コマンドを使ってステートフル セットを削除します。

    kubectl delete statefulset.apps/dapr-placement-server -n dapr-system
    
  2. az k8s-extension update コマンドを使って HA モードを更新します。

    az k8s-extension update --cluster-type managedClusters \
    --cluster-name myAKSCluster \
    --resource-group myResourceGroup \
    --name dapr \
    --extension-type Microsoft.Dapr \
    --auto-upgrade-minor-version true \  
    --configuration-settings "global.ha.enabled=true" \    
    

詳しくは、Dapr 運用ガイドラインに関するページをご覧ください。

次のステップ

Dapr の詳細とその使用方法を参照してください。