仮想マシンを仮想マシン スケール セットにアタッチする、または仮想マシン スケール セットからデタッチする
仮想マシンを仮想マシン スケール セットにアタッチする
重要
仮想マシン スケール セットに仮想マシンをアタッチできるのは、フレキシブル オーケストレーション モードのみです。 詳細については、「Azure での Virtual Machine Scale Sets のオーケストレーション モード」を参照してください。
場合によっては、仮想マシン スケール セットに備わっているスケール、可用性、柔軟性のメリットを享受するために、仮想マシン (VM) をスケール セットにアタッチすることが必要になります。 仮想マシンをスケール セットにアタッチする方法は 2 つあります。すなわち、新しいスタンドアロンの仮想マシンを手動でスケール セット内に作成する方法と、既存の仮想マシンをスケール セットにアタッチする方法です。
スケーリング プロファイルで定義された構成とは異なる構成を特定の VM で使用する必要がある場合や、スケール セットにスケーリング プロファイルがない場合には、そのスケール セットに新しいスタンドアロンの VM をアタッチできます。 仮想マシンを手動でアタッチすると、インスタンスの名前付けや、特定の可用性ゾーンまたは障害ドメインへの配置を任意に制御できます。 この VM は、スケール セットのスケーリング プロファイル内の構成に合致している必要がないため、オペレーティング システム、ネットワーク構成、オンデマンドとスポットの種別、VM サイズなど、さまざまなパラメーターを任意に指定できます。
既存の仮想マシンを既存の仮想マシン スケール セットにアタッチするには、アタッチ先のスケール セットを指定します。 アタッチする仮想マシンは、スケール セット内で既に実行されている仮想マシンと同じである必要はなく、オペレーティング システム、ネットワーク構成、優先度、ディスクなどが異なっていても問題ありません。
新しい仮想マシンを仮想マシン スケール セットにアタッチする
VM 作成時に virtualMachineScaleSet
プロパティを指定して、仮想マシン を仮想マシン スケール セットにアタッチします。
Note
仮想マシンを仮想マシン スケール セットにアタッチする操作自体によって、仮想マシン ネットワークのパラメーター (例: ロード バランサーなど) が更新されることはありません。 この仮想マシンでロード バランサーからのトラフィックを受信する場合は、ロード バランサーからのトラフィックを受信するように VM ネットワーク インターフェイスを手動で構成する必要があります。 ロード バランサー に関する詳細情報。
- [仮想マシン] に移動します。
- [作成] を選択します
- [Azure 仮想マシン] を選択します。
- [基本] タブで、[可用性オプション] ドロップダウンを開き、[仮想マシン スケール セット] を選択します。
- [仮想マシン スケール セット] ドロップダウンで、この仮想マシンを追加するスケール セットを選択します。
- 必要に応じて、VM を配置する可用性ゾーンまたは障害ドメインを指定できます。
新しい仮想マシンを仮想マシン スケール セットにアタッチする場合についての例外事項
- スケールルセットと同じリソースグループに VM が存在している必要があります。
- リージョン仮想マシン (可用性ゾーンの指定なし) は、リージョン スケール セットにアタッチできます。
- ゾーン仮想マシンは、1 つ以上のゾーンを指定するスケール セットに接続できます。 仮想マシンは、スケール セットがまたがるゾーンのいずれかに存在する必要があります。 たとえば、ゾーン 1 に仮想マシンを作成して、ゾーン 2 と 3 にまたがるスケール セットに配置することはできません。
- スケール セットはフレキシブル オーケストレーション モードで、
singlePlacementGroup
プロパティはfalse
にする必要があります。
仮想マシン スケール セットに既存の仮想マシンをアタッチする
既に作成済みの仮想マシンを仮想マシン スケール セットにアタッチするには、virtualMachineScaleSet
プロパティを指定します。 障害ドメイン数が 1 であるスケール セットに既存の仮想マシンをアタッチする場合、ダウンタイムは不要です。
Note
仮想マシンを仮想マシン スケール セットにアタッチする操作自体によって、仮想マシン ネットワークのパラメーター (例: ロード バランサーなど) が更新されることはありません。 この仮想マシンでロード バランサーからのトラフィックを受信する場合は、ロード バランサーからのトラフィックを受信するように VM ネットワーク インターフェイスを手動で構成する必要があります。 ロード バランサー に関する詳細情報。
- [仮想マシン] に移動します。
- スケール セットにアタッチする仮想マシンの名前を選択します。
- [設定] で、[可用性とスケーリング] を選択します。
- [スケーリング] セクションで、[作業の開始] ボタンを選択します。 ボタンが淡色表示されている場合、その仮想マシンは、スケール セットにアタッチするための要件を現在満たしていません。
- ページの右側にある [VMSS にアタッチする] ブレードで、VM をアタッチするスケール セットを [VMSS の選択] ドロップダウンから選択します。
- 下部にある [アタッチ] ボタンを選択して、仮想マシンをアタッチします。
既存の仮想マシンをスケール セットにアタッチするための制限事項
- スケール セットでは、フレキシブル オーケストレーション モードを使用している必要があります。
- スケール セットの
platformFaultDomainCount
は "1" である必要があります。 - アタッチする仮想マシンは、アタッチ先のスケール セットと同じリソース グループに属している必要があります。
- 仮想マシンとアタッチ先のスケール セットは、両方ともゾーン ベースであるか、両方ともリージョン ベースである必要があります。 ゾーン ベースの仮想マシンをリージョン ベースのスケール セットにアタッチすることはできません。
- アタッチする仮想マシンを、自己定義の可用性セットに含めることはできません。
ProximityPlacementGroup
に属する仮想マシンはアタッチできません。- Azure Dedicated Host に属する仮想マシンはアタッチできません。
- アタッチする仮想マシンではマネージド ディスクを使用している必要があります。
- スケール セットの
singlePlacementGroup
はFalse
に設定される必要があります。 - スケーリング プロファイルを使用せずに作成されたスケール セットは、既定で
singlePlacementGroup
がnull
に設定されます。 スケーリング プロファイルを使用せずに VM をスケール セットにアタッチするには、スケール セットの作成時にsinglePlacementGroup
をFalse
に設定する必要があります。 - VM をリモート ダイレクト メモリ アクセス (RDMA) 対応の HB シリーズまたは N シリーズの VM にすることはできません。
仮想マシン スケール セットから仮想マシンをデタッチする
仮想マシンをスケール セットからデタッチすることが必要になった場合は、以下の手順に従って、スケール セットから仮想マシンを削除します。
- [仮想マシン] に移動します。
- スケール セットにアタッチする仮想マシンの名前を選択します。
- [設定] で、[可用性とスケーリング] を選択します。
- ページの上部にある [VMSS からデタッチ] ボタンを選択します。
- 確認メッセージが表示されたら、[デタッチ] ボタンを選択します。
- 仮想マシンがデタッチされると、ポータルから通知が送信されます。
スケール セットから仮想マシンをデタッチするための制限事項
- スケール セットでは、フレキシブル オーケストレーション モードを使用している必要があります。
- スケール セットの
platformFaultDomainCount
は "1" である必要があります。 - スケーリング プロファイルを使用せずに作成されたスケール セットは、既定で
singlePlacementGroup
がnull
に設定されます。 スケーリング プロファイルを使用せずにスケール セットから VM をデタッチするには、singlePlacementGroup
をFalse
に設定する必要があります。 - この VM を RDMA 対応の HB シリーズ VM または N シリーズ VM にすることはできません。
スケール セット間で仮想マシンを移動する
あるスケール セットから別のスケール セットに仮想マシンを移動するには、次の手順を使用します。
制限事項
スケール セット間でアタッチまたはデタッチされる仮想マシンの制限は変わりません。
トラブルシューティング
既存の仮想マシンを既存のスケール セットにアタッチする際のトラブルシューティング
エラー メッセージ | 説明 | トラブルシューティングのオプション |
---|---|---|
この仮想マシンから参照されている仮想マシン スケール セット '{vmssUri}' は存在しません。 | スケール セット リソースが存在しないか、フレキシブル オーケストレーション モードではありません。 | スケール セットが存在するかどうかを確認してください。 存在する場合は、均一オーケストレーション モードが使用されているかどうかを確認してください。 |
参照先の仮想マシン スケール セット '{vmssName}' はオーケストレーション モードが 'フレキシブル' に設定されていないため、この操作は許可されません。 | スケール セットがフレキシブル オーケストレーション モードではありません。 | フレキシブル オーケストレーション モードを有効にしている別のスケール セットにアタッチしてみてください。 |
参照先の仮想マシン '{vmName}' は可用性セットに属しているため、仮想マシン スケール セットにはアタッチできません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetachを参照してください。 | VmssDoesNotSupportAttachingExistingAvsetVM : アタッチしようとした仮想マシンは可用性セットに属しているため、スケール セットにアタッチできません。 |
可用性セットに属している仮想マシンをスケール セットにアタッチすることはできません。 |
参照先の仮想マシン スケール セット '{vmssName}' には障害ドメインが複数あるため、この仮想マシン スケール セットに既存の仮想マシンをアタッチすることはできません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetachを参照してください。 | VmssDoesNotSupportAttachingExistingVMMultiFD : プラットフォーム障害ドメインが複数あるスケール セットに仮想マシンをアタッチしようとしたため、アタッチ操作に失敗しました。 |
仮想マシンのアタッチは、platform fault domain count が 1 であるスケール セットでのみ実行できます。 プラットフォーム障害ドメイン数が 1 のスケール セットにアタッチしてみてください。 |
仮想マシン '{vmName}' ではアンマネージド ディスクを使用しているため、仮想マシン スケール セットにアタッチすることはできません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetachを参照してください。 | VmssDoesNotSupportAttachingExistingVMUnmanagedDisk : アンマネージド ディスクを使用する仮想マシンはスケール セットにアタッチできません。 |
ディスクを含んだ仮想マシンをスケール セットにアタッチする場合は、マネージド ディスクを使用していることを確認してください。 アンマネージド ディスクをマネージド ディスクに移行する方法については、ドキュメントを参照してください。 |
参照先の仮想マシン '{vmName}' は近接配置グループ (PPG) に属しているため、仮想マシン スケール セットにアタッチすることはできません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetachを参照してください。 | VmssDoesNotSupportAttachingPPGVM : 仮想マシンが近接通信配置グループに属しているため、アタッチ操作に失敗しました。 |
近接通信配置グループに属している仮想マシンをスケール セットにアタッチすることはできません。 この仮想マシンを近接通信配置グループから削除してから、スケール セットへのアタッチを再試行してください。 仮想マシンを近接通信配置グループから削除するする方法については、ドキュメントを参照してください。 |
PropertyChangeNotAllowed プロパティ virtualMachineScaleSet.id の変更は許可されていません。 | 仮想マシンをスケール セットからデタッチしないままで、仮想マシン スケール セット ID を別の仮想マシン スケール セット ID に変更することはできません。 | 仮想マシンを仮想マシン スケール セットからデタッチし、その後で別のスケール セットにアタッチしてください。 |
仮想マシン スケール セット '{0}' では、単一配置グループが true に設定されているか、または単一配置グループが明示的に false に設定されていないため、既存の仮想マシンをアタッチすることはできません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetach を参照してください。 | VmssDoesNotSupportAttachingWithSpg : スケール セットが単一配置グループの一部であるため、仮想マシンのアタッチ操作に失敗しました。 |
仮想マシンのアタッチは、singlePlacementGroup が false に設定されているスケール セットでのみ実行できます。 |
仮想マシン {0} では VM サイズ {1} が使用されており、これは単一配置グループが有効な仮想マシン スケール セットでしか使用できないため、仮想マシン スケール セットでこの仮想マシンをアタッチすることはできません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetach を参照してください。 | アタッチされている仮想マシンのサイズでは、単一配置グループを使用するスケール セットが必要です。 | 単一配置グループを必要とする仮想マシンをスケール セットにアタッチすることはできません。 |
仮想マシン スケール セットでは、{0} などの RDMA 対応 VM サイズのアタッチはサポートされていません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetach を参照してください。 | RDMA 対応の仮想マシンをスケール セットからデタッチすることはできません。 仮想マシンが RDMA 対応であるため、デタッチに失敗しました。 | スケール セットからデタッチできるのは、RDMA 対応でない仮想マシンのみです。 |
スケール セットから仮想マシンをデタッチする際のトラブルシューティング
エラー メッセージ | 説明 | トラブルシューティングのオプション |
---|---|---|
この仮想マシンから参照されている仮想マシン スケール セット '{vmssUri}' は存在しません。 | スケール セット リソースが存在しないか、フレキシブル オーケストレーション モードではありません。 | スケール セットが存在するかどうかを確認してください。 存在する場合は、均一オーケストレーション モードが使用されているかどうかを確認してください。 |
参照先の仮想マシン スケール セット '{vmssName}' はオーケストレーション モードが 'フレキシブル' に設定されていないため、この操作は許可されません。 | スケール セットがフレキシブル オーケストレーション モードではありません。 | 仮想マシンをデタッチできるのは、スケール セットがフレキシブル オーケストレーション モードである場合のみです。 |
仮想マシン スケール セット '{vmssName}' には障害ドメインが複数あるため、この仮想マシン スケール セットから既存の仮想マシンをデタッチすることはできません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetachを参照してください。 | スケール セットのプラットフォーム障害ドメインが複数あるため、仮想マシンのデタッチに失敗しました。 | 仮想マシンのデタッチは、platform fault domain count が 1 であるスケール セットでのみ実行できます。 |
OperationNotAllowed、メッセージ: 参照先の仮想マシン スケール セット '{armId}' はオーケストレーション モードが 'フレキシブル' に設定されていないため、この操作は許可されません | アタッチまたはデタッチを実行しようとしたスケール セットは、均一オーケストレーション モードのスケール セットです。 | 仮想マシンをデタッチできるのは、スケール セットがフレキシブル オーケストレーション モードである場合のみです。 |
PropertyChangeNotAllowed プロパティ virtualMachineScaleSet.id の変更は許可されていません。 | 仮想マシンをスケール セットからデタッチしないままで、仮想マシン スケール セット ID を別の仮想マシン スケール セット ID に変更することはできません。 | 仮想マシンを仮想マシン スケール セットからデタッチし、その後で別のスケール セットにアタッチしてください。 virtualMachineScaleSet.id の設定値が null になっていることを確認してください。 値が "" や "null" の場合は正しくありません。 |
仮想マシン スケール セット '{0}' の単一配置グループが true に設定されているため、その仮想マシン スケール セットから仮想マシンをデタッチすることはできません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetach を参照してください。 | VmssDoesNotSupportAttachingWithSpg : スケール セットが単一配置グループの一部であるため、仮想マシンのデタッチに失敗しました。 |
仮想マシンのデタッチは、singlePlacementGroup が false に設定されているスケール セットでのみ実行できます。 |
仮想マシン スケール セットでは、{0} などの RDMA 対応 VM サイズのデタッチはサポートされていません。 詳細については、https://aka.ms/vmo/attachdetach を参照してください。 | RDMA 対応の仮想マシンをスケール セットからデタッチすることはできません。 仮想マシンが RDMA 対応であるため、デタッチに失敗しました。 | スケール セットからデタッチできるのは、RDMA 対応でない仮想マシンのみです。 |
参照トピック
更新プログラムやメンテナンスの管理に、メンテナンス通知、メンテナンス構成、スケジュールされたイベントを使用する方法について説明します。