コンテナー : クライアント アイテム
この記事では、クライアント アイテムとは何か、また、どのクラスから派生させればよいかについて説明します。
クライアント アイテムとは、別のアプリケーションに属しているデータ項目で、OLE コンテナー アプリケーションのドキュメントに格納されるか、そこから参照されるものをいいます。 データがドキュメントに格納されるクライアント アイテムは埋め込み型で、データが別の場所に格納されてコンテナー ドキュメントから参照されるクライアント アイテムはリンク型です。
OLE アプリケーションのドキュメント クラスは、CDocument
からではなく COleDocument クラスから派生します。 COleDocument
クラスには、MFC アプリケーションの基礎となるドキュメント/ビュー アーキテクチャを使用するために必要なすべての機能が CDocument
から継承されています。 COleDocument
には、ドキュメントを CDocItem
オブジェクトのコレクションとして扱うインターフェイスも定義されています。 そのコレクションの要素は、COleDocument
に用意されているいくつかのメンバー関数を利用して追加、取得、削除することができます。
すべてのコンテナー アプリケーションは、COleClientItem
から少なくとも 1 つのクラスを派生する必要があります。 このクラスのオブジェクトは、OLE ドキュメントに埋め込まれた項目またはリンクされた項目を表します。 これらのオブジェクトは、それらを格納しているドキュメントが有効である間、ドキュメントから削除されない限り存在します。
CDocItem
は、COleClientItem
と COleServerItem
の基底クラスです。 この 2 つから派生したクラスのオブジェクトは、それぞれ OLE 項目とクライアント アプリケーションまたは OLE 項目とサーバー アプリケーションの間で橋渡し的な役割を担います。 新しい OLE 項目がドキュメントに追加されるたび、クライアント アプリケーションの COleClientItem
派生クラスの新しいオブジェクトが、MFC フレームワークによってドキュメントの CDocItem
オブジェクトのコレクションに追加されます。
関連項目
Containers
コンテナー: 複合ファイル
コンテナー: ユーザー インターフェイスの問題
コンテナー: 高度な機能
COleClientItem クラス
COleServerItem クラス