ソフトウェア境界を計画する (Office SharePoint Server)
この記事の内容 :
計画とパフォーマンスに関するガイダンスの更新内容
テスト環境
テスト結果
許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドライン
ここでは、Microsoft Office SharePoint Server 2007 のパフォーマンスおよび容量制限のテストについて理解するために役立つ情報と、テスト環境およびテスト結果に関する情報を提供し、許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドラインを示します。これらの情報を参考にして、計画した展開が許容範囲のパフォーマンスと容量の制限内に収まるかどうかを確認してください。
重要
この記事のガイダンスのいくつかは、Office SharePoint Server 2007 SP1 で更新されています。Office SharePoint Server 2007 SP1 の全更新内容の一覧については、「ダウンロード可能なブック : 複数サーバー環境で Office SharePoint Server 2007 の Service Pack 1 を計画、展開する」を参照してください。
ここで提供するテスト結果とガイドラインは、Office SharePoint Server 2007 を単独でインストールする場合に該当します。サーバー コンピュータを追加インストールしても、「許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドライン」で示す表に記載されているサイト オブジェクトの容量制限は増大しません。一方、サーバー コンピュータを追加することでサーバー ファームのスループットが増大します。これは、多数のオブジェクトを使用する際に許容範囲のパフォーマンスを達成するために必要な場合があります。ソリューション内で多数のオブジェクトを使用する必要があるため、複数のサーバー ファームを使用する必要がある場合もあります。
ここで示すガイドラインは、パフォーマンスによって決定されています。つまり、このガイドラインに示す数を超えても問題はありませんが、規模が拡大するとパフォーマンスが低下する可能性があります。
特定の環境でパフォーマンスに影響する多くの要因があり、これらの各要素が別の領域のパフォーマンスに影響する可能性があることに注意してください。ここで示すテスト結果と推奨事項の中には、使用環境に存在しない機能やユーザー操作に関連しているものもあるため、みなさんのソリューションには該当しないものがある可能性もあります。独自の環境に関する正確なデータは、テストを実行することによってのみ得られます。
パフォーマンスおよび容量に影響を与えるその他の要因の中で、このガイドのテスト作業に含まれていないものについては、このガイドの「パフォーマンスと容量の計画に影響を与えるその他の要因 (Office SharePoint Server)」を参照してください。
計画とパフォーマンスに関するガイダンスの更新内容
ここでは、計画とパフォーマンスに関する最新のガイダンスを紹介します。以下の推奨事項は、ホワイト ペーパー「ホワイト ペーパー : Windows SharePoint Services 用 SQL Server 記憶域の計画と監視」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105890&clcid=0x411) からの抜粋です。
Office SharePoint Server 2007 SP1 の計画とパフォーマンスに関する最新のガイドラインの詳細については、「ダウンロード可能なブック : 複数サーバー環境で Office SharePoint Server 2007 の Service Pack 1 を計画、展開する」を参照してください。
管理性向上のためにコンテンツ データベースのサイズを制限する
環境の管理性とパフォーマンスが高まるようにデータベースのサイズを計画します。
ほとんどの場合、Office SharePoint Server 2007 のパフォーマンスを高めるには、コンテンツ データベースを 100 GB 以下にすることが推奨されます。100 GB を超えるデータベースが必要な設計の場合は、次のガイダンスに従ってください。
データに単一のサイト コレクションを使用します。
組み込みのバックアップと復元のツールではなく、SQL Server 2005、Microsoft System Center Data Protection Manager などの差分バックアップ ソリューションを使用します。
100 GB のコンテンツ データベースに依存するソリューションへと移行する前に、SQL Server 2005 の実行サーバーと I/O サブシステムをテストします。
パフォーマンスや管理性の問題が発生しないようにするために、可能なときはいつでも、100 GB に近付いたサイト コレクションがある場合はそのコレクションからコンテンツを切り離し、別のコンテンツ データベースの新しいサイト コレクションに移動することを強くお勧めします。
複数のサイト コレクションを含むコンテンツ データベースを約 100 GB に制限します。
注意
ここで推奨している制限は Office SharePoint Server 2007 をホストする SQL Server 2005 の実行サーバーだけに当てはまるもので、SQL Server 2005 に対する全般的なガイダンスではありません。
各バージョンとごみ箱にストレージを割り当てる
サイトでバージョン管理またはごみ箱を使用することを計画している場合は、サイトのクォータに影響が及ぶ可能性を認識しておく必要があります。
バージョン管理を有効にしているライブラリでは、前のバージョンに使用されているストレージもサイトのクォータから差し引かれます。このことをふまえて計画を立てる必要があります。
どのサイトに対しても、1 段階または 2 段階でごみ箱を有効にできます。第 1 段階 (ユーザーおよびサイト) のごみ箱はサイトのクォータから差し引かれます。第 2 段階 (サイト コレクション) のごみ箱はサイトのクォータから差し引かれませんが、ごみ箱の内容はサイト コレクションで使用されるストレージに追加されます。第 2 段階のごみ箱用にも適切なストレージ領域が確保されるように計画してください。また、各段階のごみ箱に入っている削除済みドキュメントを保存する日数を、慎重に設定する必要があります。
ストレージの管理にクォータ テンプレートを使用する
類似の特徴を持つサイト コレクションを管理するにはクォータ テンプレートを使用します。クォータ テンプレートは、サイト コレクションにストレージ制限を設定するものです。指定のストレージ サイズに達したときには電子メール通知が提供されます。クォータ テンプレートに加えた変更は新しいサイトにのみ影響し、以前に作成されたサイトには影響しません。
テスト環境
次の表に、テスト環境で使用したコンピュータの仕様を示します。
役割 | 仕様 |
---|---|
スタンドアロン コンピュータ |
デュアル コア Intel Xeon 2.8 ギガヘルツ (GHz) 64 ビット プロセッサ × 1、2 ギガバイト (GB) RAM |
Web サーバー コンピュータ |
デュアル コア Intel Xeon 2.8 GHz 64 ビット プロセッサ × 2、4 ギガバイト (GB) RAM |
Microsoft SQL Server を実行しているデータベース コンピュータ |
デュアル コア Intel Xeon 2.8 GHz 64 ビット プロセッサ × 4、32 GB RAM |
クライアント コンピュータ |
Pentium III 1.2 GHz プロセッサ、1 GB RAM |
ファーム コンピュータ間では、ギガビット イーサネット ネットワーク (10 億ビット/秒) が使用されました。
次の表に記載されている構成についてのテストを行いました。
データベース サーバー | Web サーバー 1 台 | Web サーバー 2 台 | Web サーバー 3 台 | Web サーバー 4 台 | Web サーバー 5 台 | Web サーバー 6 台 | Web サーバー 7 台 | Web サーバー 8 台 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0 |
X |
|||||||
1 |
X |
X |
X |
X |
X |
X |
X |
X |
いくつかのファーム構成については、環境固有のテストも実行しました。環境固有の構成のテストの詳細については、「パフォーマンスと容量の要件を予測する (Office SharePoint Server)」に記載されているシナリオを参照してください。
テスト結果
以下に示す図、グラフおよび表は、特定のパラメータ、ユーザー操作、および負荷条件でのテスト環境のパフォーマンスを表しています。これらのすべてのテストは、8x1 Office SharePoint Server 2007 ファームで実行されました。ここに示す結果は、すべての Office SharePoint Server 2007 環境に当てはまります。
注意
今後、これ以外の構成についてもテストを行う予定です。テスト結果は、公開可能になった時点で公開する予定です。
さまざまな操作に対するパフォーマンスの測定値は、使用するサイト コレクションの数によって異なります。たとえば、1 つのサイト コレクションには何千ものサブサイトが含まれる場合がありますが、コンテナを列挙する操作のユーザー応答時間は、サイト コレクション数が増えると長くなります。しかし、コンテナを列挙しない操作は、許容範囲内の応答時間で機能します。
テスト用に作成されたサブサイトの構成を、次の表に示します。
サブサイトの種類 | 全体に占める割合 |
---|---|
チーム サイト |
55% |
ドキュメント ワークスペース |
20% |
会議ワークスペース |
10% |
ブログ |
10% |
Wiki |
5% |
サイト数増加時のスループットの変化 (サイト作成およびサイト列挙操作の比較)
サイト コレクション内のサイト数が増加すると、ある種の操作のユーザー応答時間が長くなります。
次のグラフは、サイト コレクション内のサイト数を増やした場合に、サイト コレクション内のサイトを列挙する操作と新しいサイトを作成する操作のユーザー応答時間がどのように変化するかを示しています。
サイト コレクション数とスループット
スループット (測定単位 : RPS) は、ファーム内のサイト コレクション数が増加すると低下します。
次の図は、1 つのコンテンツ データベース内のサイト コレクション数を増やした場合に、さまざまなサイト コレクションのホーム ページを表示する操作のスループットが低下する様子を示しています。スループットは、サイト コレクションの総数が 2,000 (RPS=265) から 16,000 (RPS=66) まで増加する間は急激に低下しますが、その後、サイト コレクションの総数が 50,000 になるまで RPS は約 50 のままになります。
フラットなドキュメント ライブラリとフォルダを含むドキュメント ライブラリとのスループットの違い
フォルダ内のアイテム数が増加すると、ある種の操作のスループットが低下します。
ドキュメント ライブラリ内のすべてのアイテムを表示する操作で、フォルダを効率的に使用する場合と使用しない場合に、スループットにどのような違いが見られるかを以下の図に示します。フォルダの効率的な使用は、規模の拡大時に絶対に必要なことです。下の図に示すように、フラットなライブラリを保存に使用する場合、ドキュメント数が増えるとスループットのパフォーマンスが低下します。特に、ドキュメントの総数が 2,000 未満の間はスループットの急激な低下が見られ、151 RPS (ドキュメント数 200) から 63 RPS (ドキュメント数 2,000) まで低下します。ドキュメント数が 4,000 まで増えるとスループットは約 13 RPS まで低下します。これは、ライブラリが空の場合と比較すると 90% を超えるスループットの低下になります。
次の図では、ドキュメントの保存と整理にフォルダを使用する場合のフォルダ ビューと、フラットなライブラリ構造のインデックス付きビューのパフォーマンスを比較しています。どちらのフォルダにも、複数のユーザーによって作成された 500 のドキュメントが保存されています。このシナリオでは、どちらのビューにおいても、ビュー内のアイテム数がシステムのパフォーマンスのしきい値を超えない限り、ドキュメント数が 100 万を超えるまでスループットが大きく低下することはありません。ただし、フォルダを使用する方がパフォーマンスは優れています。
フォルダ内のアイテム数が増えると、フォルダ ビューのパフォーマンスは少しずつ低下します。上記の結果は、Microsoft で実行したテストに基づいた予測であり、使用する環境によっては結果が異なる可能性もあります。
許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドライン
容量には、スケーラビリティの影響が直接及びます。 ここでは、ソリューションを構成するオブジェクトの一覧と、各オブジェクトについて許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドラインを示します。制限値データを示すとともに、この制限値が得られた条件の説明と詳細な情報 (ある場合) へのリンクを「備考」欄に示します。このガイドラインを参考にして、ソリューションの計画全体を確認してください。
ソリューション計画で、1 つ以上のオブジェクトの数が推奨ガイドラインを超える場合は、次のいずれかの対応策を実行します。
他の領域で埋め合わせることができるかどうか、ソリューションを検討する。
ソリューションを構築して展開するときに、これらの領域に注意してテストおよび監視を行う。
ソリューションを再設計して、容量のガイドラインを超えないようにする。
許容範囲のパフォーマンスとは、テスト対象のシステムでサポートでき、その数を超えるとパフォーマンスが低下するオブジェクト数を意味します。アスタリスク (*) は、ハードウェア上の制限値を示します。アスタリスクがない場合は、テストで得られた制限値またはサポートされる制限値を示します。
次の表に、サイト オブジェクトに対して推奨されるガイドラインを示します。
サイト オブジェクト | 許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドライン | 備考 | パフォーマンスの低下によって影響が及ぶ範囲 |
---|---|---|---|
サイト コレクション |
コンテンツ データベースごとに 50,000 |
サイト コレクション数が増えると、ファーム全体のスループットが低下します。 |
ファーム |
サイト コレクション |
Web アプリケーションごとに 150,000 |
この制限は理論上のもので、次の要素によって大きく左右されます。
これはハードな制限ではありません。また、単一のデータベース サーバーを想定しています。環境によっては、1 つの Web アプリケーションでこれだけの数のサイト コレクションをホストできない場合もあります。コンテンツ データベースを追加のデータベース サーバーに分散すると、1 つの Web アプリケーションで実際に処理できるサイト コレクション数は増加する可能性があります。テストを行って、環境での実際の有効制限を確認してください。 |
ファーム |
Web サイト |
サイト コレクションごとに 250,000 |
サブサイトを入れ子にすることで、非常に多数の Web サイトを作成できます。たとえば、100 のサイトそれぞれに 1000 のサブサイトを入れ子にすると、100,000 の Web サイトを作成できます。サイトおよびサブサイトについて推奨する最大数は、サイトが 125、サブサイトが 2,000、総数で 250,000 サイトです。 |
サイト コレクション |
サブサイト |
Web サイトごとに 2,000 |
サブサイト数が 2,000 を超えると、特定の Web サイトのサブサイトを列挙するインターフェイスが適切に動作しません。 |
サイト ビュー |
ドキュメント |
ライブラリごとに 500 万 |
フォルダを入れ子にし、標準ビューとサイト階層を使用して、非常に多数のドキュメントを保存するドキュメント ライブラリを作成できます。この値は、ドキュメントおよびフォルダの整理方法と保存されるドキュメントの種類およびサイズによって異なる場合があります。 |
ライブラリ |
アイテム |
ビューごとに 2,000 |
テストでは、アイテム数が 2,000 を超えるとパフォーマンスの低下が見られました。フラットなフォルダ ビューでインデックスを使用すると、パフォーマンスを向上させることができます。 |
リスト ビュー |
ドキュメントのファイル サイズ |
50 MB (最大 2 GB*) |
ファイル保存のパフォーマンスは、ファイルのサイズに比例します。既定の最大値は 50 MB です。この最大値はシステムによる制限ですが、最大で 2 GB までの値に変更できます。 |
ライブラリ、ファイル保存のパフォーマンス |
リスト |
Web サイトごとに 2,000 |
テストでは、エントリ数が 2,000 を超えるとリスト ビューのパフォーマンスの低下が見られました。大きなサイズのリストの詳細については、「ホワイト ペーパー : Office SharePoint® Server 2007 で大きなリストを操作する」を参照してください。 |
リスト ビュー |
フィールドの種類 |
リストごとに 256 |
これはハードウェア上の制限ではありませんが、リスト内のフィールドの種類が増えると、リスト ビューのパフォーマンスが低下する可能性があります。 |
リスト ビュー |
列 |
ドキュメント ライブラリごとに 2,000 リストごとに 4,096 |
これはハードウェア上の制限ではありませんが、ドキュメント ライブラリまたはリスト内の列数が増えると、ライブラリおよびリスト ビューのパフォーマンスが低下する可能性があります。 |
ライブラリおよびリスト ビュー |
Web パーツ |
ページごとに 50 |
この値は、単純な Web パーツに基づいた予測値です。Web パーツの複雑さによって、パフォーマンスに影響を及ぼすことなく 1 ページで使用可能な Web パーツ数が決まります。 |
ページ |
管理パス |
Web アプリケーションごとに 20 |
20 個の管理パスはソフトな制限です。管理パスは Web サーバー上にキャッシュされます。CPU リソースは、管理パスのリストに対する要求が受信されたときにその要求を処理するために使用されます。単一の Web アプリケーションで管理パスが 20 個を超える前に、パフォーマンスをテストする必要があります。 |
Web アプリケーション |
次の表に、ユーザー オブジェクトに対して推奨されるガイドラインを示します。
ユーザー オブジェクト | 許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドライン | 備考 |
---|---|---|
グループ内のユーザー |
Web サイトごとに 200 万 |
個々のユーザーではなく、セキュリティを管理するための Microsoft Windows セキュリティ グループを使用して、Web サイトに数百万のユーザーを追加できます。 |
ユーザー プロファイル |
ファームごとに 500 万 |
この数値は、Active Directory などのディレクトリ サービスからユーザー プロファイル ストアへインポート可能なプロファイル数を表します。 |
セキュリティ プリンシパル |
セキュリティ保護が可能な任意のオブジェクト (スコープ) の ACL (アクセス制御リスト) ごとに約 2,000 |
スコープの ACL の合計サイズは 64 KB までです。各セキュリティ プリンシパルのサイズが約 32 バイトなので、スコープごとに存在可能なセキュリティ プリンシパルは約 2,000 が最大となります。この制限に達すると、該当するスコープ以下のすべてのアイテムのインデックス作成は失敗します。 また、インデックス処理中 SharePoint グループは大きくなるので、1 つの SharePoint グループに 2,000 を超えるユーザーまたはディレクトリ グループが存在する場合、スコープのセキュリティ保護にそのグループを使用すると、該当グループでセキュリティ保護されたアイテムとそれ以下のすべてのアイテムのインデックス作成は、失敗する可能性があります。 この制限は、Windows 統合認証が使用されている場合にのみ発生します。 |
次の表に、検索オブジェクトに対して推奨されるガイドラインを示します。
検索オブジェクト | 許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドライン | 備考 |
---|---|---|
検索インデックス |
SSP ごとに 1 ファームごとに最大 20 |
Office SharePoint Server 2007 では、SSP ごとに 1 つのコンテンツ インデックスがサポートされます。推奨されるファームごとの SSP の最大数は 20 なので、最大で 20 のコンテンツ インデックスがサポートされます。 1 つの SSP には、1 台のインデックス サーバーと 1 つのコンテンツ インデックスのみを関連付けることができます。ただし、インデックス サーバーには複数の SSP を関連付けられ、各 SSP に 1 つのコンテンツ インデックスを配置できます。 |
インデックス付きドキュメント |
コンテンツ インデックスごとに 50,000,000 |
Office SharePoint Server 2007 では、インデックス サーバーごとに 5,000 万のドキュメントがサポートされます。これらのドキュメントは、インデックス サーバーに関連付けられている SSP の数に基づいて、複数のコンテンツ インデックスに分けることができます。 |
コンテンツ ソース |
SSP ごとに 500* |
これはシステムによるハードウェア上の制限です。 |
開始アドレス |
コンテンツ ソースごとに 500* |
これはシステムによるハードウェア上の制限です。 |
通知 |
SSP ごとに 1,000,000* |
これは、テストで得られた制限値です。 |
範囲 |
サイトごとに 200 |
これは、サイトごとに推奨される制限です。1 つの範囲に対しては、最大で 100 の範囲ルールにすることをお勧めします。 |
表示グループ |
サイトごとに 25 |
これらは、ユーザー インターフェイスを使用して範囲をグループ表示するために使用されます。 |
クロール ルール |
SSP ごとに 10,000 |
種類に関係なく、クロール ルールは最大で 10,000 にすることを推奨します。 |
キーワード |
サイトごとに 15,000 |
キーワードごとのおすすめコンテンツは最大で 10、類義語は最大で 5 にすることをお勧めします。 |
クロール対象プロパティ |
SSP ごとに 500,000 |
これらは、クロール中に発見されるプロパティです。 |
管理プロパティ |
SSP ごとに 100,000 |
これらは、クエリの検索システムによって使用されるプロパティです。クロール対象プロパティは、管理プロパティにマッピングされます。管理プロパティごとに最大 100 のマッピングにすることをお勧めします。 |
権限のあるページ |
関連性レベルごとに 200 |
これは、4 つの関連性レベルそれぞれの最大サイト数です。 |
結果の削除 |
100 |
これは、システムから URL を削除する場合に 1 回の操作で推奨される最大数です。 |
クロール ログ |
50,000,000 |
クロール ログの個々のログ エントリ数です。 |
次の表に、論理アーキテクチャ オブジェクトに対して推奨されるガイドラインを示します。
論理アーキテクチャ オブジェクト | 許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドライン | 備考 |
---|---|---|
共有サービス プロバイダ (SSP) |
ファームごとに 3 (ファームごとに最大 20) |
|
ゾーン |
ファームごとに 5* |
ファームに対して定義されるゾーン数は、5 にハード コーディングされます。 |
Web アプリケーション |
SSP ごとに 99 |
この制限値には、この SSP のリソースを消費する子ファームの Web アプリケーション数も含まれます。 |
インターネット インフォメーション サービス (IIS) アプリケーション プール |
Web サーバーごとに 8 |
最大数はハードウェア容量によって決まります。 |
サイト コレクション |
Web アプリケーションごとに 50,000 |
|
コンテンツ データベース |
Web アプリケーションごとに 100 |
|
サイト コレクション |
データベースごとに 50,000 |
次の表に、物理オブジェクトに対して推奨されるガイドラインを示します。
物理オブジェクト | 許容範囲のパフォーマンスを得るためのガイドライン | 備考 |
---|---|---|
インデックス サーバー |
SSP ごとに 1* |
|
Excel Calculation Services を実行しているアプリケーション サーバー |
制限なし |
|
クエリ サーバー |
制限なし |
クエリ サーバーごとに 100 のコンテンツ データベースがサポートされるため、ファームごとに必要なクエリ サーバー数は、ファーム内のコンテンツ データベース数に基づいて決まります。たとえば、ファーム内に 500 のコンテンツ データベースがある場合、少なくとも 5 つのクエリ サーバーが必要です。 |
Web サーバーとデータベース サーバーの比率 |
8 つの Web サーバーに対して 1 つのデータベース サーバー |
スケール アウトが必要かどうかは、操作が混在するかどうかによって決まります。 |
Web サーバーとドメイン コントローラの比率 |
3 つの Web サーバーに対して 1 つのドメイン コントローラ |
使用環境で生成される認証トラフィックス数によっては、1 つのドメイン コントローラでサポート可能な Web サーバー数が増加します。 |
スループットと Web サーバー数
テスト環境では、5 つの Web サーバーと 1 つのデータベース サーバーの時点でファームのスループットが横ばい状態になり、その後 Web サーバーを追加しても変化は見られませんでした。データベース サーバー 1 つに対して最大で 8 つの Web サーバーを展開できますが、Web サーバーを 5 つより多くしてもスループットの向上を実感できない可能性があります。これは、Web サーバーから 1 つのデータベース サーバーに対して行われる呼び出し数を増やすと、結果的にデータベース サーバーの処理能力の 100% に到達してしまうからです。この結果は、使用環境のデータベース サーバーのパフォーマンス特性によって異なります。独自のテストを実行して、使用するファーム環境に最適な Web サーバー数を判断する必要があります。
最適なスループットを得られる数以上の Web サーバーをファームに追加することが望ましい場合もあります。たとえば、Web サーバーの CPU の一部がユーザー認証によって使用されている場合が挙げられます。このような場合は、テストを実行して、適切なソリューションを判断する必要があります。
ユーザー応答時間
次の表に、4 種類のユーザー操作に対するユーザー応答時間の許容範囲のガイドラインを示します。ビジネス要件によっては、ここに示す応答時間より短い、または長い時間が許容範囲となる可能性もあります。
テストでは、すべてのエンドユーザー操作に対して 1 秒未満の応答時間を得ることを目標としました。しかし、この時間はあらゆる場合において可能な値ではないため、次の表に示すガイドラインが使用されました。
操作の種類 | 例 | ユーザー応答時間の許容範囲 |
---|---|---|
一般的な操作 |
|
3 秒未満 |
一般的ではない操作 |
|
5 秒未満 |
まれな操作 |
|
7 秒未満 |
長時間実行処理 |
|
操作およびシステム構成によって異なります。すべての長時間実行処理に、情報ページまたは状態ページがあります。 |
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このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なブックに収められています。
入手できるすべてのブックの一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。