サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートする (SharePoint Server 2010)
適用先: SharePoint Server 2010
トピックの最終更新日: 2014-09-29
ファーム全体のバックアップを定期的に実行することをお勧めします。ただし、業務や IT の要件によっては、サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリを個別にエクスポートする必要が生じることもあります。サイト、リスト、およびドキュメント ライブラリを定期的にエクスポートすることで、ハードウェア障害、停電などの問題の発生時にデータが消失する危険性を軽減できます。簡易な定期エクスポート プロセスにより、必要な場合に備えて、復旧に必要なデータを確実に保存できます。一度にエクスポートできるサイト、リスト、またはドキュメント ライブラリは 1 つだけです。
バックアップの対象と使用できるツールについては、「SharePoint Server 2010 でのバックアップと復元を計画する」を参照してください。
このタスクの手順は、以下のとおりです。
Windows PowerShell を使用して、サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートする
サーバーの全体管理を使用して、サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートする
注意
サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリのエクスポートに SQL Server ツール Data Protection Manager は使用できません。
タスクの要件
開始する前に、エクスポート ファイルの保存先のフォルダーをローカル コンピューターまたはネットワーク上に作成する必要があります。より優れたパフォーマンスを実現するために、ローカル コンピューターにエクスポートしてから、そのエクスポート ファイルをネットワーク フォルダーに移動することをお勧めします。
Windows PowerShell を使用して、サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートする
Windows PowerShell を使用して、サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリを手動でエクスポートしたり、スクリプトの一部に組み込んで指定した頻度で定期的にエクスポートしたりできます。
Windows PowerShell を使用して、サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートするには
次の最小要件を満たしていることを確認します。Add-SPShellAdmin を参照してください。
[スタート] メニューで [すべてのプログラム] をクリックします。
[Microsoft SharePoint 2010 製品] をクリックします。
[SharePoint 2010 管理シェル] をクリックします。
Windows PowerShell のコマンド プロンプト (PS C:\>) に次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
Export-SPWeb -Identity <Site URL> -Path <Path and file name> [-ItemUrl <URL of site, list, or library>] [-IncludeUserSecurity] [-IncludeVersions] [-NoFileCompression] [-GradualDelete] [-Verbose]
大きなサイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートする場合は、
GradualDelete
パラメーターを使用できます。このパラメーターを使用すると、サイト コレクションが削除済みとしてマークされ、それ以降はそのサイト コレクションのコンテンツにアクセスできなくなります。削除済みのサイト コレクションのデータは、一度にすべて削除されずに、タイマー ジョブによって時間をかけて徐々に削除されるので、ファーム サーバーや SQL Server のパフォーマンスへの影響が軽減されます。エクスポートするサイト、リスト、またはドキュメント ライブラリを指定するには、
IncludeVersions
パラメーターを使用して "LastMajor"(既定)、"CurrentVersion"、"LastMajorandMinor"、または "All" を指定します。リストやドキュメント ライブラリのユーザー セキュリティ設定も一緒にエクスポートする場合は、IncludeUserSecurity
パラメーターを使用します。指定したファイルが既に存在する場合に既存のファイルを上書きするには、Force
パラメーターを使用します。 バックアップ操作の進行を表示するには、Verbose
パラメーターを使用します。NoFileCompression
パラメーターでは、エクスポート中にファイル圧縮が行われないように指定して、エクスポート中のリソース使用率を最大 30% 軽減できます。このパラメーターを使用すると、圧縮ファイルではなくバックアップ フォルダーが作成されます。NoFileCompression
をパラメーターをExport-SPWeb
コマンドで使用したら、そのコンテンツをImport-SPWeb
コマンドを使用してインポートするときにもこのパラメーターを使用する必要があります。
詳細については、「Export-SPWeb」を参照してください。
注意
コマンドライン管理タスクを実行するときには Windows PowerShell を使用することが推奨されています。Stsadm コマンドライン ツールは推奨されていませんが、製品の以前のバージョンとの互換性をサポートするために含まれています。
サーバーの全体管理を使用して、サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートする
サーバーの全体管理を使用して、サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートできます。一度にエクスポートできるサイト、リスト、またはドキュメント ライブラリは 1 つだけです。
サーバーの全体管理を使用して、サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートするには
この手順を実行しているユーザー アカウントが Farm Administrators グループのメンバーであることを確認します。
サーバーの全体管理の [ホーム] ページで、[バックアップと復元] をクリックします。
[バックアップと復元] ページの [段階的なバックアップ] セクションで、[サイトまたはリストのエクスポート] をクリックします。
[サイトまたはリストのエクスポート] ページの [サイト コレクション] セクションで、[サイト コレクション] の一覧からサイト コレクションを選択し、[サイト] の一覧からサイトを選択します。
サイトをエクスポートする場合は、この手順を省略します。[リスト] の一覧からリストまたはドキュメント ライブラリを選択します。
[ファイルの場所] セクションの [ファイル名] ボックスに、リストまたはドキュメント ライブラリのエクスポート先とする共有フォルダーの UNC パスとエクスポート先ファイルの名前を入力します。ファイル名には .cmp 拡張子を使用する必要があります。
指定した名前のファイルが既に存在する場合に既存のファイルを上書きするときは、[既存のファイルを上書きする] チェック ボックスをオンにします。上書きしない場合は、別のファイル名を指定してください。
リストまたはライブラリに割り当てられているセキュリティとアクセス許可の設定もすべて一緒にエクスポートする場合は、[完全なセキュリティのエクスポート] セクションの [完全なセキュリティのエクスポート] チェック ボックスをオンにします。
エクスポートするリストまたはライブラリのバージョンを指定する場合は、[バージョンのエクスポート] ボックスの一覧から以下のいずれかのバージョンを選択します。
すべてのバージョン
最終メジャー
現在のバージョン
最終メジャーと最終マイナー
必要な設定を指定したら、[エクスポートを開始する] をクリックします。
[バックアップ ジョブ状態の詳細] ページの上部で、すべてのバックアップ ジョブの状態を確認できます。現在のバックアップ ジョブの状態は、このページの [コンテンツ エクスポート] セクションで確認できます。この状態ページは 30 秒ごとに自動的に更新されます。また、[更新] をクリックすることで、手動で状態を更新できます。バックアップと復旧は Timer Service ジョブです。したがって、バックアップが開始されるまで数秒かかる場合があります。
エラーが表示された場合は、[バックアップと復元のジョブ状態] ページの [エラー メッセージ] 列を確認します。手順 6 で指定した UNC パスにある <file name>.export.log ファイルを表示すると、より詳細な情報を確認できます。