データベース アップグレード ツールを使って SQL Server Compact 2.0 をアップグレードする方法
SQL Server Compact 3.5 データベース アップグレード ツールを使用すると、SQL Server Compact 1.0 または 2.0 のデータベースを SQL Server Compact 3.5 対応のデータベースにアップグレードできます。このコマンド ライン ツールは、スマート デバイスで実行する必要があります。また、アップグレード元データベースとアップグレード先データベースがデバイスに配置されている必要があります。
バージョン 1.0 または 2.0 のデータベース ファイルを SQL Server Compact 3.5 にアップグレードする前に、両方のランタイム .msi ファイルをモバイル デバイスにインストールしておく必要があります。たとえば、SQL Server 2000 Windows CE Edition (バージョン 2.0) のデータベース ファイルを SQL Server Compact 3.5 にアップグレードするには、SQL Server CE と SQL Server Compact 3.5 の両方がモバイル デバイスにインストールされている必要があります。
データベース アップグレード ツールでは、SQL Server 2005 Compact Edition (バージョン 3.1) のデータベース ファイル (.sdf) を SQL Server Compact 3.5 3.5 のデータベース ファイルにアップグレードすることはできません。SQL Server 2005 Compact Edition データベースのアップグレードについては、「以前のバージョンからのアップグレード (SQL Server Compact)」を参照してください。
SQL Server Compact 3.5 データベース アップグレード ツールをダウンロードしてインストールするには
データベース アップグレード ツールは、Visual Studio 2008 のインストール時に SQL Server Compact 3.5 for Devices の MSI ファイル (SSCEDeviceRuntime-ENU.msi) の一部としてインストールされます。ファイルの既定の場所は、<drive>:\Program Files\Microsoft SQL Server Compact Edition\v3.5\Devices\[platform]\[processor]\upgrade.exe です。
ActiveSync を使用して、スマート デバイスの [マイ デバイス] フォルダに Upgrade.exe ファイルをコピーします。
スマート デバイスでコマンド ラインを開くには
デバイスのアクション ボタンまたは入力ボタンを押したままにします。
アクション ボタンまたは入力ボタンを押したまま、最上部にあるメニュー バーの時計のアイコンをタップして押したままにします。
アクション ボタンまたは入力ボタンを離します。2 つのオプション ([ファイル名を指定して実行] と [時計]) が含まれているメニューが表示されます。
[ファイル名を指定して実行] をクリックします。コマンド プロンプト ウィンドウが表示されます。
この方法ではコマンド ラインが開かないスマート デバイスもあるので注意してください。Pocket PC 2003 デバイスには、Windows Mobile Developer Power Toys をインストールできます。このパッケージには PPC Command Shell が含まれています。
データベース アップグレード ツールを実行するには
コマンド プロンプト ウィンドウの [開く] ボックスに、データベースをアップグレードするコマンドを入力します。データベース アップグレード ツールでは、次の構文を使用します。
upgrade.exe /s "\dir1\source.sdf" /sp "<enterStrongPassword1Here>" /d "\dir2\destination.sdf" /dp “<enterStrongPassword2Here>" /e /q
Upgrade.exe で使用するパラメータの詳細については、このトピックの後半の表を参照してください。
アップグレードが完了すると、メッセージ ボックスに結果 (成功または失敗) が表示されます。
使用例
MyDb1.sdf というデータベースを MyUpgradesDB.sdf という SQL Server Compact 3.5 データベースに変換する方法の例を次に示します。変換後のデータベースは、暗号化され、パスワードで保護されています。
upgrade.exe /s "\DB\MyDb1.sdf" /sp "<enterStrongPassword1Here>" /d
"\DB\MyUpgradedDB.sdf" /dp “<enterStrongPassword2Here>" /e
次の表に、データベース アップグレード ツールで使用できるパラメータを示します。
パラメーター |
説明 |
---|---|
/s |
アップグレード元データベース ファイルへのパス (必須)。 |
/sp |
アップグレード元データベース ファイルのパスワード (省略可能)。 |
/d |
アップグレード先データベース ファイルへのパス。既存のファイルを指定すると、ファイルが上書きされます (必須)。 |
/dp |
アップグレード先データベース ファイルのパスワード (省略可能)。 |
/e |
指定すると、アップグレード先データベースが暗号化されます。/e パラメータを指定した場合は、/sp も指定する必要があります。パスワードの指定は省略可能です。 |
/q |
アップグレードをサイレント モードで実行します。UI は表示されません (省略可能)。 |
/? |
このパラメータの一覧を表示します (省略可能)。 |