保存状態ファイル
更新 : 2007 年 11 月
デバイス エミュレータの状態を保存するには、エミュレータの [ファイル] メニューで、[状態を保存して終了] をクリックします。また、エミュレータを閉じるときも、状態を保存するように要求されます。状態を保存するオプションを選択すると、エミュレータにより、.dess (デバイス エミュレータ保存状態) という拡張子を持つファイルが作成されます。このファイルには、オペレーティング システム イメージだけでなく、メモリ状態、構成、共有フォルダなども含まれます。つまり、.dess ファイルは、エミュレータが STR (Suspend-to-RAM) 操作をシミュレートした時点の完全な状態のエミュレータを表します。ユーザー固有の保存状態ファイルは、既定で drive:\Documents and Settings\username\Application Data\Microsoft\Device Emulator に保存されます。グローバルの保存状態ファイルは、drive:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\Device Emulator に保存されます。
メモ : |
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保存状態のイメージは、既定でユーザーごとに作成されます。グローバルの保存状態のイメージを作成するには、エミュレータを起動するときにコマンド ラインで /g スイッチを付けます。詳細については、「デバイス エミュレータのコマンド ライン リファレンス」を参照してください。基になるオペレーティング システム イメージが更新プログラムなどによって変更された場合、デバイス エミュレータは、オペレーティング システム イメージからコールド スタートによる再起動を行うか、保存状態イメージを読み込むように求めるメッセージを表示します。このメッセージは、保存状態イメージが最後にブートされた後にオペレーティング システム イメージが変更されたことを示します。 |
.dess の拡張子はセットアップ時に登録されるため、.dess ファイルをダブルクリックすると、そのファイルに保存された状態でデバイス エミュレータが起動します。Visual Studio では、デバイス エミュレータごとに 1 つの .dess ファイルがサポートされます。
セキュリティに関するメモ : |
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信頼関係のないソースから取得した保存状態ファイルを使用すると、セキュリティ上のリスクが伴う場合があります。 |
保存状態ファイルとオペレーティング システム イメージ ファイル
イメージ ファイルは、デバイスのフラッシュ メモリにコピーされた、オペレーティング システムのコピーです。既定では、イメージ ファイルは drive:\Program Files\Microsoft Visual Studio 9.0\SmartDevices\Emulators\Images に保存され、.bin という拡張子が付いています。エミュレータは、イメージ ファイルから起動する場合は .dess ファイルから起動する場合よりも起動に時間がかかります。1 つのイメージ ファイルでオペレーティング システムのすべてのコールド ブート コードをエミュレートする必要があるためです。一方、.dess ファイルには、デバイスがスリープ モードのときにバッテリに保持されるすべての状態データが含まれています。その結果、操作を再開するときは、エミュレートした RAM と周辺機器に .dess ファイルを復元し、中断した箇所から再開するだけで済みます。この理由のため、Virtual Studio では一部のエミュレータに既定の .dess ファイルが含まれています。これらのファイルは drive:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\Device Emulator\ に保存されます。既定の .dess ファイルは、コールド ブート直後のデバイスの状態を表します。既定の .dess ファイルがあるエミュレータの場合、既定の設定を使用してエミュレータを起動すると、イメージ ファイルではなく既定の .dess ファイルが読み込まれます。
ユーザー インターフェイスの保存状態オプションを以下に示します。
プロンプト |
処理 |
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保存しないで閉じる |
状態を保存せずにデバイス エミュレータを閉じます。 これは、既定の設定です。 |
上書き保存 |
エミュレータの現在の Virtual Machine Identifier (VMID) に、現在の状態を保存します。 Visual Studio の場合、VMID にデータストアで protected フラグが設定されていると、このオプションは無効になります。 |