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方法 : ドキュメント内の範囲または選択範囲を縮小する

更新 : 2007 年 11 月

対象

このトピックの情報は、指定された Visual Studio Tools for Office プロジェクトおよび Microsoft Office のバージョンにのみ適用されます。

プロジェクトの種類

  • ドキュメント レベルのプロジェクト

  • アプリケーション レベルのプロジェクト

Microsoft Office のバージョン

  • Word 2003

  • Word 2007

詳細については、「アプリケーションおよびプロジェクトの種類別の使用可能な機能」を参照してください。

Range オブジェクトまたは Selection オブジェクトを使用する場合に、既存テキストが上書きされないように、テキスト挿入前に選択範囲をカーソルに変更できます。Range および Selection の両オブジェクトには Collapse メソッドがあり、次の WdCollapseDirection 列挙値を使用します。

  • wdCollapseStart - 選択範囲を選択範囲の先頭に向かって縮小します。列挙値を指定しない場合は、この値が既定値になります。

  • wdCollapseEnd - 選択範囲を選択範囲の末尾に向かって縮小します。

範囲を縮小して新しいテキストを挿入するには

  1. ドキュメントの最初の段落を含む Range オブジェクトを作成します。

    次のコード例はドキュメント レベルのカスタマイズで使用できます。

    Dim rng As Word.Range = Me.Paragraphs(1).Range
    
    Word.Range rng = this.Paragraphs[1].Range; 
    

    次のコード例はアプリケーション レベルのアドインで使用できます。このコードではアクティブ ドキュメントを使用します。

    Dim rng As Word.Range = Me.Application.ActiveDocument.Paragraphs(1).Range
    
    Word.Range rng = this.Application.ActiveDocument.Paragraphs[1].Range;
    
  2. wdCollapseStart 列挙値を使用して範囲を折りたたみます。

    rng.Collapse(Word.WdCollapseDirection.wdCollapseStart)
    
    object direction = Word.WdCollapseDirection.wdCollapseStart;
    rng.Collapse(ref direction); 
    
  3. 新しいテキストを挿入します。

    rng.Text = " New Text "
    
    rng.Text = " New Text ";
    
  4. Range を選択します。

    rng.Select()
    
    rng.Select();
    

wdCollapseEnd 列挙値を使用すると、テキストは次の段落の先頭に挿入されます。

rng.Collapse(Word.WdCollapseDirection.wdCollapseEnd)
direction = Word.WdCollapseDirection.wdCollapseEnd;
rng.Collapse(ref direction);

新しい文は段落記号の前に挿入されると思われるかもしれませんが、元の範囲に段落記号が含まれているため、段落記号の前には挿入されません。詳細については、「方法 : 範囲を作成するときに段落記号を除外する」を参照してください。

ドキュメント レベルのカスタマイズの例

ドキュメント レベルのカスタマイズ内の範囲を折りたたむには

  • 次の例は、ドキュメント レベルのカスタマイズの完全なメソッドを示しています。このコードを使用するには、プロジェクトの ThisDocument クラスから実行します。

    Dim rng As Word.Range = Me.Paragraphs(1).Range
    
    rng.Collapse(Word.WdCollapseDirection.wdCollapseStart)
    
    rng.Text = " New Text "
    rng.Select()
    
    Word.Range rng = this.Paragraphs[1].Range; 
    
    object direction = Word.WdCollapseDirection.wdCollapseStart;
    rng.Collapse(ref direction); 
    
    rng.Text = " New Text ";
    rng.Select();
    

アプリケーション レベルのアドインの例

アプリケーション レベルのアドイン内の範囲を折りたたむには

  • 次の例は、アプリケーション レベルのアドインの完全なメソッドを示しています。このコードを使用するには、プロジェクトの ThisAddIn クラスから実行します。

    Dim rng As Word.Range = Me.Application.ActiveDocument.Paragraphs(1).Range
    
    rng.Collapse(Word.WdCollapseDirection.wdCollapseStart)
    
    rng.Text = " New Text "
    rng.Select()
    
    Word.Range rng = this.Application.ActiveDocument.Paragraphs[1].Range;
    
    object direction = Word.WdCollapseDirection.wdCollapseStart;
    rng.Collapse(ref direction);
    
    rng.Text = " New Text ";
    rng.Select();
    

参照

処理手順

方法 : Word 文書にテキストを挿入する

方法 : 文書に複数の範囲を定義して選択する

方法 : 範囲の開始文字と終了文字を取得する

方法 : 範囲を作成するときに段落記号を除外する

方法 : ドキュメント内の範囲を拡張する

方法 : Word 文書の範囲をリセットする