クエリ結果の概要
Transact-SQL エディターでデータベース クエリを開くか作成した後は、そのクエリを実行して、結果を検証するのが一般的です。クエリを実行すると、そのクエリの結果が結果ペインに表示されます。結果ペインは、[結果]、[メッセージ]、[クライアント統計]、および [実行プラン] の 4 つのタブで構成されます。どのタブが表示されるかは、以下の要因によって決まります。
[結果の表示] 設定: 結果を表示する方法として [結果をグリッドで表示] (既定)、[結果をテキストに表示]、または [結果をファイルに表示] のいずれかを選択します。これにより、結果が [結果] タブに表示されるか、[メッセージ] タブに表示されるか、または両方のタブに表示されるかが決まります。
[クライアント統計] 設定: [クライアント統計情報を含める] 設定を有効にすると、[クライアント統計] タブに統計が表示されます。
[実行プラン] 設定: [推定の実行プランの表示] をクリックするか、[実際の実行プランを含める] 設定を有効にすると、[実行プラン] タブに実行プランが表示されます。
結果ペインのサイズを変更するには、ウィンドウの端にある分割バーを使用します。
[結果] タブ
結果をグリッドとして表示することを選択した場合は、クエリによってデータベースから取得されたデータが [結果] タブに表示されます。データは、1 つ以上の独立した結果のセットで構成されます。[結果] タブにデータが表示されるのは、SELECT ステートメントまたはストアド プロシージャが含まれているクエリなど、結果を返すクエリの場合のみです。クエリが正常に実行されても結果セットが返されない場合、[結果] タブは表示されません。
結果をテキストとして表示することを選択した場合は、すべての結果とメッセージが [結果] タブに表示され、[メッセージ] タブは表示されません。結果をファイルとして保存することを選択した場合は、結果を保存するファイルの名前の入力を求められます。メッセージは [メッセージ] タブに表示されます。
[SQL 構文の検証] コマンドの結果は、常に [結果] タブに表示されます。
[結果] タブを右クリックして実行できる操作は次のとおりです。
コピー
選択されたデータ (1 つ以上のセル) をクリップボードにコピーします。[すべて選択]
結果リスト内のすべての行と列を選択します。通常、この操作はデータをコピーする前に実行します。[結果に名前を付けて保存]
指定された .CSV ファイルに [結果] タブの内容を保存します。結果をテキストとして表示することを選択した場合、結果は .TXT ファイルに保存されます。[プロパティ ウィンドウ]
プロパティ ウィンドウを表示します。
複数結果セット
複数の結果セットを生成する Transact-SQL ステートメントのセットを実行した場合は、結果セットが分割バーで分離されて、[結果] タブに表示されます。個々の結果セットのサイズを変更するには、分割バーを使用します。結果間を移動するには、F6 キーを押し、ペイン間を移動するには、Shift キーを押しながら、F6 キーを押します。
[メッセージ] タブ
[メッセージ] タブには、クエリを実行したときにデータベース サーバーから返されるすべてのメッセージが表示されます。これらのメッセージには、PRINT ステートメントの結果などのテキスト出力が含まれます。[メッセージ] タブには、"GO 10" を使用してバッチを実行するときなどに、カスタム メッセージも表示されます。更新クエリなど、データを取得しないクエリの場合も、[メッセージ] タブにメッセージが表示されます。
このタブには、成功と失敗の両方のメッセージが、サーバーから返された順に表示されます。結果をテキストとして表示することを選択した場合は、[メッセージ] タブの内容が [結果] タブに代わりに表示されます。
[メッセージ] タブを右クリックして実行できる操作は次のとおりです。
コピー
選択したテキストをクリップボードにコピーします。[すべて選択]
すべてのメッセージを選択します。通常、この操作はメッセージをコピーする前に実行します。[結果に名前を付けて保存]
指定された .TXT ファイルに [メッセージ] タブの内容を保存します。[プロパティ ウィンドウ]
プロパティ ウィンドウを表示します。
[クライアント統計] タブ
[クライアント統計] タブには、Transact-SQL エディターの特定のインスタンスにおけるクエリの各実行に関する情報が表示されます (別のクエリの場合も含む)。このクエリを実行するたびに、列が 1 つ追加され、平均が更新されます。各セルには、その実行の値だけでなく、値が変化したかどうかも示されます。値が増加した場合は上矢印、値が減少した場合は下矢印で示され、前回の実行の値から変化していない場合は右矢印で示されます。
注 |
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クエリが実行されるたびに、[統計] 列の右、以前の実行に対応した列の左に列が 1 つ追加されます。 |
そのクエリを初めて実行した場合は、すべての結果に変化なしのマークが付けられます。各列には、クエリが実行された時刻を示すラベルが付けられます。列は左側に追加されます。
[クライアント統計] タブは、クエリの実行時にクライアント統計を含めるように選択した場合に限り表示されます。詳細については、「方法: クライアント統計の収集と表示を制御する」を参照してください。
[クライアント統計] タブを右クリックして実行できる操作は次のとおりです。
コピー
選択した行をクリップボードにコピーします。[すべて選択]
すべての行を選択します。通常、この操作は行をコピーする前に実行します。[プロパティ ウィンドウ]
プロパティ ウィンドウを表示します。
使用可能な統計情報
[クライアント統計] タブでは、次の統計情報を使用できます。
[INSERT、DELETE および UPDATE ステートメントの数]
クエリの結果として実行された INSERT、DELETE、または UPDATE の各ステートメントの数。[INSERT、DELETE、UPDATE ステートメントが処理した行数]
クエリの実行の一環として実行された INSERT、DELETE、または UPDATE の各ステートメントの影響を受けた行の数。[SELECT ステートメントの数]
クエリの実行の一環として接続を通じて実行された SELECT ステートメントの数。この数には、カーソルから行を取得するための FETCH ステートメントも含まれます。[SELECT ステートメントから返された行数]
クエリの実行の一環として選択された行の数。この数には、Transact-SQL ステートメントによって生成されたすべての行が反映されています。これには、呼び出し元によって実際に消費されなかった行も含まれます (たとえば、実行が取り消された場合など)。この数には、カーソルから行を取得するための FETCH ステートメントも含まれます。[トランザクション数]
クエリの実行の一環として開始されたユーザー トランザクションの数。ロールバックも含まれます。[サーバーのラウンド トリップ数]
クエリの実行の一環として、接続がサーバーにコマンドを送信し、応答を受信した回数。[クライアントから送信した TDS パケット]
クエリの実行中にクライアントからデータベース サーバーに送信された TDS パケットの数。大量の処理を伴うコマンドでは、複数のバッファーが必要になります。たとえば、大量の処理を伴うコマンドがサーバーに送信され、6 個のパケットを必要とする場合、サーバーのラウンド トリップ数は 1 ずつ増加し、クライアントから送信された TDS パケットの数は 6 ずつ増加します。[サーバーから受信した TDS パケット]
クライアントが SQL Server のインスタンスから受信した TDS パケットの数。[クライアントから送信されたバイト数]
クエリの実行中にクライアントが SQL Server のインスタンスに送信したバイトの数。[サーバーから受信したバイト数]
クエリの実行中にクライアントが SQL Server のインスタンスから受信したバイトの数。[クライアントの処理時間]
クエリの実行中にクライアントがコードの実行に要した累積時間。[総実行時間]
クエリの実行中にクライアントが処理に要した累積時間をミリ秒単位で表したもの。これには、クライアントがサーバーからの応答の待機に要した時間と、コードの実行に要した時間が含まれます。[サーバー応答の待機時間]
クライアントがサーバーからの応答を待機するのに要した累積時間をミリ秒単位で表したもの。
[実行プラン] タブ
[実行プラン] タブには、選択されたクエリについて、推定の実行プランまたは実際の実行プランが表示されます。推定の実行プランを生成するときには、Transact-SQL のクエリやバッチは実行されません。代わりに、クエリが実際に実行された場合に SQL Server のインスタンスによって使用される可能性が最も高いクエリ実行プランが、生成された実行プランに表示されます。
推定の実行プランまたは実際の実行プランを表示するには、SQL Server のインスタンスへの接続が必要です。[推定の実行プランの表示] ボタンまたは [実際の実行プランを含める] ボタンが含まれたメニューにアクセスするには、Transact-SQL エディター ウィンドウを右クリックするか、[データ] をクリックして [Transact-SQL エディター] をクリックします。実際の実行プランを表示するには、クエリまたはバッチも実行する必要があります。
追加情報を表示するには、マウス ポインターを論理操作や物理操作のアイコン上にしばらく置き、各操作について、表示されるツールヒント内の説明とプロパティを参照します。また、プロパティ ウィンドウでも操作のプロパティを参照できます。プロパティ ウィンドウが表示されていない場合は、任意の操作を右クリックし、[プロパティ ウィンドウ] をクリックします。特定の操作のプロパティを表示するには、その操作をクリックします。
この機能を使用するには、グラフィカルな実行プランの生成に使用する Transact-SQL クエリを実行できる適切な権限を持っており、このクエリが参照するすべてのデータベースに SHOWPLAN 権限が与えられている必要があります。詳細については、「プラン表示」を参照してください。
[実行プラン] タブを右クリックして実行できる操作は次のとおりです。
[結果に名前を付けて保存]
指定した実行プラン (.sqlplan) ファイルに [実行プラン] タブの内容を保存します。[プロパティ ウィンドウ]
プロパティ ウィンドウを表示します。
関連項目
タスク
参照
Transact-SQL エディターのオプション ([クエリ実行]/[全般])