プロジェクトを効果的に追跡するためのリンクの種類の選択
作業項目間に関係を作成する際には、プロジェクト計画および追跡作業に最も適したリンクの種類を選択します。 「リンクの種類の操作」に説明されているように、リンクの種類によってサポートされる機能は異なり、4 つのトポロジのいずれかに基づいています。
注意
作業項目間にリンクを追加した後でも、リンクの種類を変更できます。 詳細については、「作業項目間の関係の作成または削除」を参照してください。
トピック目次:
次の各セクションを参考にして、追跡の要件に最も適したリンクの種類を判断してください。
関連リンクを使用した、非階層関係の作成
親子リンクを使用した、多階層の階層関係の表示
先行処理/後続処理リンクを使用した、プロジェクト タスクとその依存関係の計画および追跡
依存リンクを使用した、依存する作業項目の表示および追跡
変更セット リンクとバージョン付きの項目リンクを使用した、タスクおよび機能の、開発作業およびバージョン付きの項目への関連付け
関連リンクを使用した、非階層関係の作成
作業項目間に最も単純な関係を作成するには、関連リンクを作業項目に追加します。 このリンクの種類は、ネットワーク リンク トポロジに基づいており、継承階層を持ちません。 関連リンクの種類を使用すると、同じレベルに位置する作業項目を関連付けることができます。たとえば、2 つのユーザー ストーリーで相互に重複する機能を定義できます。 また、2 つの異なるチーム プロジェクトで定義され、別々のチームによって管理されている 2 つの異なる作業項目の種類の間に関連リンクの関係を作成することもできます。
注意
以前のバージョンの Team Foundation Server からアップグレードするとき、現在定義されているすべてのリンクに関連リンクの種類が割り当てられます。
関連リンクは、次の目的に使用できます。
2 階層のビューで、作業項目とそれに関連する作業項目を検索および表示する。 詳細については、「ダイレクト リンク ビューでの作業項目の表示と変更」を参照してください。
制限がほとんどない単純な関係を作成する。
親子リンクを使用した、多階層の階層関係の表示
作業項目間の多階層の階層関係を表示するには、作業項目間に親子リンクを作成します。 このリンクの種類は、通常、ユーザー ストーリーを機能に分割し、タスクをサブタスクに分割するために使用します。 親子リンクは、ツリー トポロジに基づいており、一対多リレーションシップ セットをサポートしています。循環定義は禁止されているため、1 つの子ノードが持つことのできる親は 1 つだけです。
作業項目に対するインデントの解除、インデントの設定、およびドラッグ アンド ドロップ操作を実行する。 詳細については、「ツリー ビューでの作業項目の表示および変更」を参照してください。
ツリー クエリの結果から選択した作業項目をエクスポートし、Office Excel を使用して作業項目とそのリンクを追加および変更する。 詳細については、「Office Excel のツリー リストでの作業項目の構成」を参照してください。
Office Excel で、作業項目の上下階層の内訳を作成する。 詳細については、「作業項目のツリー リストの使用によるトップダウン プランニングの実行 (Excel)」を参照してください。
Office Project および Team Foundation Server の両方で、タスク サマリーの関係を維持する。 親子リンクは、サマリー タスクとその下位のタスクに対して作成されます。
作業項目のツリー クエリから更新できるレポートを生成する。 詳細については、「単純なリストとツリー リスト、クエリ リストと入力リスト」を参照してください。
親子リンクを定義するときは、次の制限事項と推奨事項に注意してください。
1 つの作業項目が持つことができる親は 1 つだけですが、1 つの親作業項目が複数の子を持つことは可能です。
親子リンクで結合された作業項目は、同じチーム プロジェクトに対して定義されている必要があります。 Office Excel または Office Project を使用して、作業項目のデータを変更または更新することを計画している場合は、この処理を行うことをお勧めします。
注意
別々のプロジェクトで定義されている作業項目の間に親子リンクを作成できます。 ただし、クエリを Office Excel または Office Project にエクスポートすると、クエリが定義されているチーム プロジェクトに対して定義されている作業項目のみが Office クライアントにインポートされます。
先行処理/後続処理リンクを使用した、プロジェクト タスクとその依存関係の計画および追跡
Office Project を使用してプロジェクトを計画し、追跡している場合に、作業項目を表す 2 つのタスクがリンクされていると、データを発行するときに、Team Foundation によって作業項目間に先行処理/後続処理リンクが自動的に作成されます。先行処理/後続処理リンクは、別のタスクを開始する前に完了させる必要があるタスクを追跡するために使用されます。 先行処理/後続処理リンクは、依存関係トポロジに基づいており、一対多リレーションシップをサポートしています。循環定義は禁止されています。
先行処理/後続処理リンクを使用して作業項目を接続するとき、次のタスクを 1 つ以上実行できます。
プロジェクト計画を作成し、Office Project を使用して変更を実行および追跡し、作業項目をタスクとして Team Foundation Server に発行する。 詳細については、「Team Foundation 作業項目からの Microsoft Project 計画の作成」を参照してください。
2 階層のビューで、先行作業項目と後続作業項目を検索および表示する。 また、ドラッグ アンド ドロップ操作でリンクの関係を変更することもできます。 詳細については、「ダイレクト リンク ビューでの作業項目の表示と変更」を参照してください。
先行処理/後続処理リンクを定義するときは、次の制限事項と推奨事項に注意してください。
循環関係を定義するリンクを作成しないでください。 循環リンクを形成する作業項目の作成または発行を試みると、発行する前に循環リンクの解決を求めるエラーが表示されます。
先行処理/後続処理リンクは、同じチーム プロジェクト内の作業項目に対してのみ作成します (推奨事項)。
注意
別々のプロジェクトで定義されている作業項目の間に先行処理/後続処理リンクを作成できます。 ただし、クエリを Office Excel または Office Project にエクスポートすると、クエリが定義されているチーム プロジェクトに対して定義されている作業項目のみが Office クライアントにインポートされます。
リンクの種類および Office Project の詳細については、「Microsoft Project および Team Foundation を使用してタスクの進捗管理を行う場合のヒントおよび操作上の相違点」を参照してください。
依存リンクを使用した、依存する作業項目の表示および追跡
要件、機能、またはタスクを実現するための機能に影響を与える作業項目を追跡するには、依存リンクを使用して作業項目へのリンクを作成します。 また、プロジェクト間をまたがる作業項目へのリンクを作成することもできます。 たとえば、Microsoft Solutions Framework (MSF) for Agile Software Development v5.0 プロセス テンプレートには、他にも、テスト担当者とテスト、およびテスト ケースと共有ステップという依存リンクの種類が用意されています。 これらのリンクの種類は、バグ、懸案事項、テスト ケース、および共有ステップを追跡する作業項目間に関係を作成するために使用します。 詳細については、「テストの作成および管理」を参照してください。
依存リンクは、依存関係トポロジに基づいており、一対多リレーションシップをサポートしています。循環定義は禁止されています。 次のタスクはすべて依存リンクを使用して実行できます。
2 階層のビューで、最上位の作業項目およびそれに依存する作業項目を検索および表示する。 詳細については、「ダイレクト リンク ビューでの作業項目の表示と変更」を参照してください。
リスクと依存関係を管理し、プロジェクト チームの枠を越えて、より効果的なコラボレーションを行う。 たとえば、2 つのチーム プロジェクトで別々に定義された作業項目の間に依存リンクを定義することで、次の目的を達成できます。
別のチームで開発中の機能または一連のタスクに対する依存関係を作成する。
別のチームに作業項目の依存関係の受け入れを要求する。
他のチームに対するコミットメントおよびグループ間をまたがる依存関係を管理する。
依存リンクを定義するときは、次の制限事項と推奨事項に注意してください。
複数の作業項目が依存関係を共有する場合に依存リンクを使用します。 たとえば、1 つのユーザー ストーリーに多数の機能があり、その機能のいくつかが複数のユーザー ストーリーに使用される場合に使用します。
別のチーム プロジェクトで定義されている作業項目を関連付けるには、依存リンクを使用し、他のリンクの種類は使用しないようにします。
このトピックで説明した親子リンクおよび先行処理/後続処理リンクの場合とは異なり、依存リンクを使用して作成された階層関係は Office Excel または Office Project で表示できません。
注意
異なるプロジェクトで定義されている作業項目間に依存リンクを作成し、Team System Web Access および チーム エクスプローラー の 2 階層ビューまたはツリー ビューにその依存関係を表示できます。ただし、Office Excel または Office Project にクエリをエクスポートする場合は、クエリが定義されているチーム プロジェクトに対して定義されている作業項目のみが Office クライアントにインポートされます。
変更セット リンクとバージョン付きの項目リンクを使用した、タスクおよび機能と、開発作業およびバージョン付きの項目の関連付け
作業項目とバージョン コントロールの変更セットおよびファイルの間に関係を作成するには、変更セット リンクとバージョン付きの項目リンクを使用します。 これらの関係は、機能、タスク、バグなどの作業項目に関連付けられている変更セットまたはソース管理ファイルを特定する確認がある場合に便利です。 これらのリンクの関係を使用するには、チームでバージョン コントロールに Team Foundation を使用する必要があります。
変更セット リンクとバージョン付きの項目リンクを使用すると、チームのメンバー全員が次のタスクを実行できます。
バージョン コントロールの変更を特定の作業項目に関連付ける。
作業項目の完了に使用された一連のファイルを追跡する。
作業項目に対処するためにソース コードに加えられた変更を表示する。
注意
変更セット リンクとバージョン付きの項目リンクの種類を使用してリンクされた作業項目を検索する、作業項目とダイレクト リンク クエリは作成できません。
詳細については、「作業項目の変更セットへの関連付け」を参照してください。
参照
処理手順
概念
その他の技術情報
Microsoft Project および Team Foundation を使用してタスクの進捗管理を行う場合のヒントおよび操作上の相違点