SharePoint でのソーシャル フィードの操作

SharePoint のソーシャル フィードとミニブログの投稿を操作する一般的なプログラミング作業について説明します。

SharePoint のソーシャル フィード操作用の API

SharePoint オンプレミス ファームの場合、対話型のソーシャル フィードは、ユーザーが情報を共有して、ユーザーやコンテンツとのつながりを維持するように設計されています。 ユーザーの個人用サイトの ニュースフィード ページでフィード機能の多くを見ることができます。 フィードには、ミニブログの投稿、会話、最新状況、およびその他の通知を表すスレッドのコレクションが含まれます。

SharePoint は次のような API を提供し、ソーシャル フィードを操作するプログラミングに使用することができます。

• マネージ コード用のクライアント オブジェクト モデル

  • .NET クライアント オブジェクト モデル

  • Silverlight クライアント オブジェクト モデル

  • モバイル クライアント オブジェクト モデル

• JavaScript オブジェクト モデル

• REST (Representational State Transfer) サービス

• サーバー オブジェクト モデル

SharePoint 開発のベスト プラクティスとして、できるだけクライアント API を使用してください。 クライアント API にはクライアント オブジェクト モデル、JavaScript オブジェクト モデル、REST サービスが含まれます。 SharePoint の API と使用するタイミングの詳細については、「 SharePoint で適切な API セットを選択する」を参照してください。

各 API にはマネージャー オブジェクトが含まれ、コアのフィード関連作業の実施に使用します。 表 1 は、API のマネージャー オブジェクトとその他の主要なオブジェクト (または REST リソース) および API があるクラス ライブラリ (またはエンドポイント URI) を示します。

表 1. プログラムによるソーシャル フィードの操作に使用される SharePoint API

サーバー オブジェクト モデルを使用してフィード コンテンツにアクセスしていて、コードが SharePoint インスタンスで実行されていない場合 (つまり、拡張機能がアプリケーション サーバーの LAYOUTS フォルダーにインストールされていない場合)、コードで SPServiceContextScope オブジェクトを使用します。 以下のコード例は SPServiceContextScope オブジェクトをコードに組み込む 1 つの例を示します。

using (SPSite site = new SPSite(<siteURL>))
{
    using (new Microsoft.SharePoint.SPServiceContextScope(SPServiceContext.GetContext(site)))
    {
        // code
    }
}

SharePoint のソーシャル フィードを操作する一般的なプログラミング作業

表 2 はソーシャル フィードとそれを実行するメンバーを操作する一般的なプログラミング作業を示します。 メンバーは .NET クライアント オブジェクト モデル (CSOM)、JavaScript オブジェクト モデル (JSOM)、REST サービス、サーバー オブジェクト モデル (SSOM) です。

表 2. SharePoint でソーシャル フィードを操作するための一般的なプログラミング タスク用 API

SharePoint では、ミニブログ投稿のレイアウトやレンダリングを直接カスタマイズする API は提供されません。 SharePoint はデータを提供するのみで、クロスプラットフォームやクロスデバイスのクライアント アプリケーションが、フォーム要素とニーズに適したレイアウトを定義するのを許可します。 SharePoint 開発では、「クライアント側レンダリングを使用して SharePoint アドインのリスト ビューをカスタマイズする」で説明されているように、クライアント側レンダリングで JavaScript オーバーライドを使用できます。

個人用サイト ソーシャル API のフィード タイプの概要

フィード タイプはフィード データのスライスを表します。 現在のユーザーのフィードを取得するとき、次のフィード タイプの 1 つを指定できます。

• Personal: ユーザーが作成した投稿や更新が格納されます。 個人用サイトでは、このフィードがユーザーの [ 自己紹介] ページに表示されます。

• News: 現在のユーザーや他のユーザーによって生成された投稿や更新情報、ユーザーがフォローしているコンテンツが格納されます。 News フィード タイプを取得する際には、 ByModifiedTime の並べ替え順序オプションを使用して、ユーザーがフォローしている他のユーザーの最新の (キャッシュされた) アクティビティを取得します。 個人用サイトでは、このフィードがユーザーの [ ニュースフィード] ページに表示されます。

• Timeline: 現在のユーザーや人々によって作成された投稿や更新、またユーザーがフォローしているコンテンツが格納されます。 Timeline は特定の期間のフィードデータを取得したり、 ByCreatedTime オプション (人々の最大サンプリングを含む) で並べ替えるときに特に有用です。

• Likes には、現在のユーザーが [ Like] 属性のフラグを付けた投稿を表す PostReference プロパティのある参照スレッドが含まれます。

• Everyone: 現在のユーザーの組織全体から取得したスレッドを格納します。

サーバー、クライアント、および JavaScript オブジェクト モデルには、現在のユーザーのフィードの種類を取得するために使用できる GetFeed メソッドと、指定したユーザーの個人用フィードの種類 (のみ) を取得するために使用できる GetFeedFor メソッドが用意されています。 どちらのメソッドも SocialFeedOptions オブジェクトをパラメーターとして受け取ります。これは、時間ベースの並べ替え順序、日付範囲、および返すスレッドの最大数を指定するために使用します。

スレッドに 2 つ以上の返信がある場合、サーバーは最新の 2 つの返信だけが含まれたスレッドの要約を返します。 (スレッドの要約には IsDigest スレッド属性が適用されています) スレッド内のすべての返信を取得する場合は、フィード マネージャー オブジェクトの GetFullThread メソッドを呼び出し、スレッド識別子を渡します。

関連項目

• 概念と方法に関する記事

• SharePoint のソーシャルおよびコラボレーション機能

• SharePoint でのソーシャル機能の開発の概要

• [方法] SharePoint で .NET クライアント オブジェクト モデルを使用して投稿の作成と削除、およびソーシャル フィードの取得を行う

• [方法] SharePoint で JavaScript オブジェクト モデルを使用して投稿の作成と削除、およびソーシャル フィードの取得を行う

• [方法] SharePoint の REST サービスを使用してソーシャル フィードに対する読み書きを行う

• [方法] SharePoint でメンション、タグ、サイトおよびドキュメントへのリンクを投稿に含める

• [方法] SharePoint で投稿にイメージ、ビデオ、ドキュメントを埋め込む

• SharePoint ソーシャル フィードでの参照スレッドおよびダイジェスト スレッド

• API リファレンス ドキュメント

• Microsoft.SharePoint.Client.Social (クライアント オブジェクト モデル)

• SP.Social namespace (JavaScript オブジェクト モデル)

• SharePoint ソーシャル フィード REST API リファレンス

• Microsoft.Office.Server.Social (サーバー オブジェクト モデル)