WHEA ポリシー設定
Windows ハードウェア エラー アーキテクチャ (WHEA) によって実行される障害予測分析 (PFA) は、レジストリ設定を使用して構成されます。 WHEA は、コンピューター システムの起動時にこれらのレジストリ設定を読み取ります。 これらの設定を変更する場合、システムを再起動して有効にする必要があります。
Windows 8 以降では、WHEA ポリシーは WHEAPolicyManagementMethods または WHEA Powershell モジュールを使用して管理できます。 これらのモードのいずれかを使用してポリシーが更新された場合、ポリシー値はすぐに有効になります。
注 このトピックで説明するレジストリ設定は、WHEA のみが使用することを意図しています。 プラットフォーム固有のハードウェア エラー ドライバー (PSHED) プラグインが PFA を実行し、レジストリを使用してその構成設定を格納する場合、このトピックで説明されているものとは異なるレジストリ値を使用する必要があります。
WHEA PFA 構成設定は、次のレジストリ キーにあります。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\WHEA\Policy
注 WHEA は、その値が HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\WHEA\Policy の下に存在しない場合、PFA レジストリ値の既定の設定を前提としています。
以下の表では、PFA の構成に使用されるさまざまなレジストリ値について説明します。 次の表のレジストリ値は REG_DWORD 値です。
レジストリ値の名前 | 説明 |
---|---|
DisableOffline |
WHEA が PFA を使用してハードウェア コンポーネントをオフラインにできるかどうかを指定するブール値。 WHEA は、PFA (WHEA または PSHED プラグインによって実行される) によってモジュールがエラーしきい値を超えたと判断されるたびに、ECC メモリ ページなどのハードウェア コンポーネントをオフラインにします。
注 DisableOffline 値は、WHEA プラグインまたは PSHED プラグインによって実行された PFA が原因で故障すると予測されるハードウェア コンポーネントに適用されます。
値 0 を指定すると、ハードウェアのオフライン サポートが有効になります。 その他の値を指定すると、ハードウェアのオフライン サポートが無効になります。 この設定の既定値は 0 です。 |
MemPersistOffline |
WHEA がオフラインになった ECC メモリ ページがブート構成データ (BCD) ストアに保持されるかどうかを示すブール値。 BCD ストア内に永続化されている場合、ECC メモリ ページは、システムが再起動された直後にオフラインになります。
注 MemPersistOffline 値は、WHEA または PSHED プラグインによって実行された PFA が原因でオフラインになった ECC メモリ ページに適用されます。
値 1 を指定すると、BCD の永続化が有効になります。 値が 0 の場合、BCD の永続化が無効になります。 この設定の既定値は、Windows Server プラットフォームの場合は 1、Windows クライアント プラットフォームの場合は 0 です。 |
MemPfaDisable |
ECC メモリ ページに対する WHEA の PFA が無効かどうかを指定するブール値。 値 0 を指定すると、ECC メモリ ページの PFA が有効になります。 その他の値を指定すると、ECC メモリ ページの PFA が無効になります。 この設定の既定値は 0 です。 |
MemPfaPageCount |
WHEA が PFA を監視する ECC メモリ ページの最大数を指定する値。 この値の範囲は 1 から 65536 です。 既定値は 64 です。
注 この値が許容範囲外の数値に設定されている場合、既定値が使用されます。
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MemPfaThreshold |
WHEA が監視している ECC メモリ ページで許容されるエラーの最大数を指定する値。 エラーの数がこのしきい値を超えると、WHEA はメモリ ページの監視を停止し、メモリ ページをオフラインにしようとします。 この値の範囲は 1 から 65536 です。 既定値は 16 です。
注 この値が許容範囲外の数値に設定されている場合、既定値が使用されます。
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MemPfaTimeout |
PFA に対して WHEA によって ECC メモリ ページを監視する時間を秒単位で指定する値。 WHEA は、そのメモリ ページに対して最初のエラーが検出されると、ECC メモリ ページの監視を開始します。 WHEA は、次のいずれかが発生したときに ECC メモリ ページの監視を停止します。
この値は、0 ~ 604800 (7 日間) の間で指定できます。 値が 0 の場合、監視対象のメモリ ページがタイムアウトになることがなくなります。既定値は 86400 (24 時間) です。
注 この値が許容範囲外の数値に設定されている場合、既定値が使用されます。
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アプリケーションの互換性の理由から、次の 2 つのレガシ レジストリ値がサポートされています。
SingleBitEccErrorThreshold
この値は、MemPfaThreshold レジストリ値に対応しています。
MaxCorrectedMCEOutstanding
この値は、MemPfaPageCount レジストリ値に対応しています。
注 可能な限り、これらのレガシ レジストリ値の代わりに、このトピックで前述したレジストリ値を使用する必要があります。