ライセンス持ち込み (BYOL) の脆弱性スキャンを有効にする
Microsoft Defender for Cloud の Defender for Servers プランでは、保護対象のマシンについて脆弱性スキャンが提供されます。 脆弱性スキャンでは、統合された Microsoft Defender 脆弱性の管理がスキャナーとして使用されます。
Note
以前の組み込みの Qualys 脆弱性の管理を使用している場合は、Defender 脆弱性の管理を使用して新しい方法に移行するか、Microsoft セキュリティ露出管理コネクタを使用してください。
Defender 脆弱性の管理の代わりに、独自のプライベート ライセンスの脆弱性評価ソリューションを使用することもできます。 この記事では、複数の Azure VM にパートナー ソリューションをデプロイするために必要な手順について説明します。
前提条件
要件 | 詳細 |
---|---|
サポートされている Microsoft 以外のスキャナー | Qualys および Rapid7 ソリューションがサポートされています。 Microsoft 以外の脆弱性スキャナーが構成されていない場合は、Defender for Cloud にデプロイするオプションが表示されます。 |
プラン | BYOL 脆弱性スキャンを使用するために Defender for Servers プランを有効にする必要はありません。 |
マシンのサポート | BYOL ソリューションの使用は、Azure VM でのみサポートされています。 Azure Arc VM はサポートされていません。 |
アクセス許可 | スキャナーをデプロイするには、リソース所有者のアクセス許可が必要です。 |
- 結果を表示するには、セキュリティ閲覧者が必要です。
BYOL ソリューションをデプロイする
Azure portal から、Defender for Cloud を開きます。
Defender for Cloud のメニューから、推奨事項ページを開きます。
推奨事項 "マシンに脆弱性評価ソリューションを導入する必要がある" を選択します。
レビュー対象の VM は、次の 1 つ以上のグループに表示されます。
- 正常なリソース – Defender for Cloud で、これらの VM で実行されている脆弱性評価ソリューションが検出されました。
- 異常なリソース - これらの VM に脆弱性スキャナー拡張機能をデプロイできます。
- 適用できないリソース - これらの VM では、脆弱性スキャナー拡張機能をデプロイできません。
異常なマシンの一覧から、脆弱性評価ソリューションを受信するマシンを選択し、 [修復] を選択ます。 構成によっては、このリストの一部しか表示されない場合があります。
新しい BYOL 構成を設定する場合は、[新しいサード パーティの脆弱性スキャナーの構成] を選択します。 関連する拡張機能、[続行] の順に選択して、プロバイダーから次のように詳細を入力します。
- [リソース グループ] では、 [既存のものを使用] を選択します。 後でこのリソース グループを削除すると、BYOL ソリューションは使用できなくなります。
- [場所] では、そのソリューションが地理的に配置されている場所を選択します。
- Qualys の場合は、 [ライセンスコード] フィールドに、Qualys から提供されたライセンスを入力します。
- Rapid7 の場合は、Rapid7 構成ファイルをアップロードします。
- [公開キー] ボックスに、パートナーから提供された公開キー情報を入力します。
- このソリューションのサブスクリプション内で検出されたすべての VM に脆弱性評価エージェントを自動的にインストールするには、 [自動デプロイ] を選択します。
- [OK] を選択します。
BYOL ソリューションを設定している場合は、[サード パーティの構成された脆弱性スキャナーのデプロイ]、関連する拡張機能、[続行] の順に選択します。
ターゲットコンピューターに脆弱性評価ソリューションがインストールされると、Defender for Cloud はスキャンを実行して、システムとアプリケーションの脆弱性を検出して特定します。 最初のスキャンが完了するまでに数時間かかる場合があります。 その後は、毎時に実行されます。
PowerShell と REST API を使用してデプロイする
Qualys または Rapid7 から、プライベートにライセンス供与された独自の脆弱性評価ソリューションをプログラムでデプロイするには、提供されているスクリプト PowerShell > 脆弱性ソリューションを使います。
REST API スクリプトを使用して、Defender for Cloud に新しいセキュリティソリューションを作成します。 サービス プロバイダーから提供されたライセンスとキー (Qualys または Rapid7) が必要です。
Azure Marketplace で Qualys Virtual Scanner Appliance を取得する方法の詳細について説明します。
作成できるソリューションは、ライセンスごとに 1 つだけです。 同じ名前/ライセンス/キーを使用して別のソリューションを作成しようとすると、失敗します。
次の PowerShell モジュールが必要です。
- Install-module Az PowerShell モジュール
- Install-module Az.security
スクリプトを実行する
スクリプトを実行するには、以下のパラメーターに関連する情報が必要です。
パラメーター | 必須 | メモ |
---|---|---|
SubscriptionId | ✔ | 分析するリソースを含む Azure サブスクリプションの subscriptionID。 |
ResourceGroupName | ✔ | リソース グループの名前。 既定値 ("DefaultResourceGroup-xxx") を含む既存のリソース グループを使用します。 このソリューションは Azure リソースではないため、リソース グループの下には表示されませんが、アタッチされています。 後でリソース グループを削除すると、BYOL ソリューションは使用できなくなります。 |
vaSolutionName | ✔ | 新しいソリューションの名前。 |
vaType | ✔ | Qualys または Rapid7。 |
licenseCode | ✔ | ベンダーから提供されたライセンス文字列。 |
publicKey | ✔ | ベンダーから提供された公開キー。 |
AutoUpdate | - | この VA ソリューションの自動デプロイを有効 (true) または無効 (false) にします。 有効にすると、サブスクリプションのすべての新しい VM が自動的にソリューションへのリンクを試みます。 (既定値:false) |
構文:
.\New-ASCVASolution.ps1 -subscriptionId <Subscription Id> -resourceGroupName <RG Name>
-vaSolutionName <New solution name> -vaType <Qualys / Rapid7> -autoUpdate <true/false>
-licenseCode <License code from vendor> -publicKey <Public Key received from vendor>
例
この例には、有効なライセンスの詳細は含まれていません。
.\New-ASCVASolution.ps1 -subscriptionId 'f4cx1b69-dtgb-4ch6-6y6f-ea2e95373d3b' -resourceGroupName 'DefaultResourceGroup-WEU' -vaSolutionName 'QualysVa001' -vaType 'Qualys' -autoUpdate 'false' `
-licenseCode 'eyJjaWQiOiJkZDg5OTYzXe4iMTMzLWM4NTAtODM5FD2mZWM1N2Q3ZGU5MjgiLCJgbTYuOiIyMmM5NDg3MS1lNTVkLTQ1OGItYjhlMC03OTRhMmM3YWM1ZGQiLCJwd3NVcmwiOiJodHRwczovL3FhZ3B1YmxpYy1wMDEuaW50LnF1YWx5cy5jb20vQ2xvdSKJY6VudC8iLCJwd3NQb3J0IjoiNDQzIn0=' `
-publicKey 'MIGfMA0GCSqGSIb3DQEBAQUAA4GNADCBiQKBgQCOiOLXjOywMfLZIBGPZLwSocf1Q64GASLK9OHFEmanBl1nkJhZDrZ4YD5lM98fThYbAx1Rde2iYV1ze/wDlX4cIvFAyXuN7HbdkeIlBl6vWXEBZpUU17bOdJOUGolzEzNBhtxi/elEZLghq9Chmah82me/okGMIhJJsCiTtglVQIDAQAB'