方法: Visual Studio で参照を追加または削除する
アプリケーションでコンポーネントを使用するには、まずコンポーネントへの参照を追加する必要があります。 Visual Studio では、[参照の追加] ダイアログ ボックスに 5 つのオプションが用意されています。
[.NET] には、参照に使用できるすべての .NET Framework コンポーネントの一覧が示されます。
[COM] には、参照できる COM コンポーネントの一覧が表示されます。
[プロジェクト] には、ローカル プロジェクトで作成されたすべての再利用可能なコンポーネントの一覧が示されます。
[参照] では、ファイル システム内のコンポーネントを参照できます。
[最近使用したファイル] には、コンピューターのプロジェクトに最近追加されたコンポーネントの一覧が表示されます。
[参照の追加] ダイアログ ボックスの上部にあるタブの数は、開いているプロジェクトの種類と使用中のリソースによって異なります。 C++ ネイティブ プロジェクトには、[プロジェクト] タブしかありません。
プロジェクトの .NET Framework バージョンによっては、一部のコンポーネントが一覧に表示されないことがあります。 これは、次のような条件で発生します。
最新バージョンの .NET Framework を使用するコンポーネントは、旧バージョンの .NET Framework を対象とするプロジェクトとは互換性がありません。
プロジェクトの対象の .NET Framework を変更する方法の詳細については、「方法: 特定の .NET Framework のバージョンまたはプロファイルを対象として指定する」を参照してください。
.NET Framework 4 を使用するコンポーネントは、.NET Framework 4 Client Profile を対象とするプロジェクトと互換性がありません。
新しいアプリケーションの作成時に、いくつかのプロジェクトが既定で .NET Framework 4 Client Profile を対象とするように設定されます。 詳細については、「.NET Framework Client Profile」を参照してください。
グローバル アセンブリ キャッシュは厳密にランタイム環境の一部であるため、そこから参照を追加することはできません。
グローバル アセンブリ キャッシュに登録されているカスタム コンポーネントへの参照を含んでいるアプリケーションを配置またはコピーしても、アプリケーションと共にそのコンポーネントが配置またはコピーされるわけではありません。この動作は Copy Local の設定には関係ありません。 詳細については、「プロジェクト参照」を参照してください。
異なるバージョンの .NET Framework を対象にしたプロジェクトまたはアセンブリを参照するアプリケーションを作成できます。 たとえば、.NET Framework 4 Client Profile を対象とするアプリケーションを作成し、そのアプリケーションで .NET Framework Version 2.0 を対象とするアセンブリを参照できます。 旧バージョンの .NET Framework を対象とするプロジェクトを作成した場合、そのプロジェクトでは、.NET Framework 4 Client Profile または .NET Framework Version 4 を対象とするプロジェクトまたはアセンブリを参照することはできません。 詳細については、「対象となる特定の .NET Framework のバージョンまたはプロファイルの指定」を参照してください。
コンパイル エラーが発生する可能性があるため、同じソリューション内の他のプロジェクトの出力に対するファイル参照は追加しないでください。 代わりに、[参照の追加] ダイアログ ボックスの [プロジェクト] タブを使用してプロジェクト間参照を作成します。 そうすることによってプロジェクトで作成するクラス ライブラリを管理する機能が向上し、チーム開発が簡単になります。 詳細については、「壊れた参照のトラブルシューティング」を参照してください。
注意
Visual Studio 2010 では、あるプロジェクトが対象とする .NET Framework のバージョンが Version 4 で、他のプロジェクトが対象とする .NET Framework が Version 2、3.0、または 3.5 である場合、プロジェクト参照ではなくファイル参照が作成されます。
内部マニフェストが含まれている登録済みの COM DLL に参照を追加する場合、その DLL の登録をまず解除してください。 この操作を行わないと、Visual Studio は、アセンブリ参照をネイティブ DLL ではなく、ActiveX コンポーネントとして追加します。
[Web 参照の追加] ダイアログ ボックスを使用して Web 参照を追加することもできます。 詳細については、「方法 : リモート Web 参照を追加および削除する」を参照してください。
EnvDTE 名前空間 (EnvDTE、EnvDTE80、EnvDTE90、EnvDTE90a、または EnvDTE100) に手動で参照を追加するときは、[プロパティ] ウィンドウで参照の [相互運用型の埋め込み] プロパティを False に設定します。 このプロパティを True に設定すると、埋め込むことができない EnvDTE プロパティが原因でビルドの問題が発生する可能性があります。
注意
すべてのプロジェクトには、mscorlib への暗黙的な参照が含まれます。 Visual Basic プロジェクトには、Microsoft.VisualBasic への暗黙的な参照が含まれます。
Visual Studio 2010 では、System.Core が参照のリストから削除された場合でも、すべてのプロジェクトに System.Core への暗黙的な参照が含まれます。
[参照の追加] ダイアログ ボックスにアセンブリを表示するには
アセンブリを次の場所のいずれかに移動またはコピーします。
現在のプロジェクト ディレクトリ。 ここにあるアセンブリは、[参照] タブに表示されます。
同じソリューション内のその他のプロジェクト ディレクトリ。 ここにあるアセンブリは、[プロジェクト] タブに表示されます。
または
表示するアセンブリの場所を指定するレジストリ キーを設定します。
32 ビット オペレーティング システムでは、次のいずれかのレジストリ キーを追加します。
[HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\.NETFramework\VersionMinimum\AssemblyFoldersEx\MyAssemblies]@="AssemblyLocation"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\.NETFramework\VersionMinimum\AssemblyFoldersEx\MyAssemblies]@="AssemblyLocation"
64 ビット オペレーティング システムでは、32 ビットのレジストリ ハイブで次のいずれかのレジストリ キーを追加します。
[HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Wow6432Node\Microsoft\.NETFramework\VersionMinimum\AssemblyFoldersEx\MyAssemblies]@="AssemblyLocation"
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Microsoft\.NETFramework\VersionMinimum\AssemblyFoldersEx\MyAssemblies]@="AssemblyLocation"
VersionMinimum は、適用される .NET Framework の最低バージョンです。 VersionMinimum が v3.0 の場合、AssemblyFoldersEx で指定したフォルダーは、.NET Framework 3.0 以降を対象にしたプロジェクトに適用されます。
AssemblyLocation は、C:\MyAssemblies\ など、[参照の追加] ダイアログ ボックスに表示するアセンブリのディレクトリです。
HKEY_LOCAL_MACHINE ノードにレジストリ キーを作成すると、すべてのユーザーが特定の場所にあるアセンブリを [参照の追加] ダイアログ ボックスに表示できるようになります。 HKEY_CURRENT_USER ノードにレジストリ キーを作成すると、現在のユーザーの設定にのみ影響します。
[参照の追加] ダイアログ ボックスを再度開きます。 アセンブリが [.NET] タブに表示されます。 表示されない場合は、指定した AssemblyLocation ディレクトリにアセンブリが存在していることを確認し、Visual Studio を再起動して、もう一度実行してみてください。
Visual Basic で参照を追加するには
ソリューション エクスプローラーで、対象のプロジェクトの [My Project] ノードをダブルクリックします。
プロジェクト デザイナーで、[参照設定] タブをクリックします。
[追加] をクリックして [参照の追加] ダイアログ ボックスを開きます。
[参照の追加] ダイアログ ボックスで、参照するコンポーネントの種類を示すタブをクリックします。
参照するコンポーネントを選択し、[OK] をクリックします。
ヒント
同じタブに表示されているコンポーネントであれば、Ctrl キーを押しながらクリックすることによって、複数コンポーネントを選択できます。
Visual C# で参照を追加するには
ソリューション エクスプローラーで、プロジェクト ノードを右クリックし、[参照の追加] をクリックします。
[参照の追加] ダイアログ ボックスで、参照するコンポーネントの種類を示すタブをクリックします。
参照するコンポーネントを選択し、[OK] をクリックします。
ヒント
同じタブに表示されているコンポーネントであれば、Ctrl キーを押しながらクリックすることによって、複数コンポーネントを選択できます。
Visual Basic で参照を削除するには
ソリューション エクスプローラーで、対象のプロジェクトの [My Project] ノードをダブルクリックします。
プロジェクト デザイナーで、[参照設定] タブをクリックします。
[参照設定] ボックスで、削除する参照をクリックします。
[削除] をクリックします。
ヒント
プロジェクトで使用していない参照を確認し、それらの参照をすべて一度に削除することもできます。 詳細については、「方法 : 未使用の参照を削除する (Visual Basic)」を参照してください。
Visual C# で参照を削除するには
ソリューション エクスプローラーで、プロジェクト ノードの下の [参照設定] ノードを開きます。
参照を右クリックし、[削除] をクリックします。
参照
処理手順
方法 : インポートした名前空間を追加または削除する (Visual Basic)
方法 : 未使用の参照を削除する (Visual Basic)
方法 : 参照の [ローカル コピー] プロパティを設定する
参照
[アプリケーション] ページ (プロジェクト デザイナー) (C#)
[ビルドの詳細設定] ダイアログ ボックス (Visual Basic)
概念
.NET Framework を対象とするエラーのトラブルシューティング